10代に溢れる青い殺意:映画「Thoroughbreds」の評価・あらすじ

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Thoroughbreds
    • サラブレッズ
  • 制作:
    • 2017年 B Story / Big Indie Pictures / June Pictures
  • 日本公開
    • 未定

10代女子のいけない決意、映画「Thoroughbreds」

純粋というのは、必ずしも正義と同意語ではありません。

純粋な心というものは、冷淡さの原因ともなり、時にとんでもない罪を犯させる理由にもなります。

だから、より純粋に近いと想定される10代の人間が、社会に大きな波風を立てるような大罪を犯す事もあるのは、ある意味で当然な事なのです。

基本的に自分の衝動に正直で、社会からのモラル的な刷り込みがされていない若者達にとっては、周囲の大人からの期待に反するということが行動規範に成り得ます。

そして彼らは、怖いものを知らず、結果も恐れないその行動は極端になりがち。つまり彼らの行いは、比較的簡単に陰惨な暴力に発展してしまうのです。

多くのホラー映画や小説にとって、大人を翻弄する怖い子供が絶好のテーマとなっているのは、その様な事実が裏に有るからかも知れません。

大きな罪を犯しそうな子供達。

もともと彼らには、とても繊細な扱いが求められる上に、もし、その当人達が美人女子高生2人組だったりしたら、一体全体、守ったら良いのか潰したら良いのか、周囲の大人は相当困惑するはずです。

同時に、才能のある一部の大人は、そこに新しいストーリー性を発見する事も有るのでしょう。そしてそれは、映画になります。

若手女優オリヴィア・クックとアニャ・テイラー=ジョイが、そんな風にヤバい女子高生を演じたという映画が、今回ご紹介する「Thoroughbreds」なのですが、これまた独特の美観と辛辣さを盛り込まれた一本らしいのです・・・ 【続きを読む】 “10代に溢れる青い殺意:映画「Thoroughbreds」の評価・あらすじ”

大人のあそびが酷い事になるブラックコメディ:映画「Game Night」の評価・あらすじ

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Game Night
    • ゲーム・ナイト
  • 制作:
    • 2018年 Aggregate Films / Davis Entertainment / New Line Cinema

いつも通りの週末じゃ飽き足らない、と言いつつも

誰しも、成長して社会人になり人生のパートナーがみつかったりすれば、守る事が増えて保守的になっていくものです。

でも実は、安定した生活を継続しながら、その中に普通の楽しみや幸福感を見つけて行くという事の方が、本当はリスキーな仕事なのかもしれません。

何と言っても、僕らの周囲を取り囲むこの世界は、常に、そして勝手に変わってゆくものですから、想定外の事はいつでも起こり得ます。

だから、ちょっとした週末の火遊びだったはずが、大やけどを負う結果になったりする訳です。気を付けましょう。

さて、安全を第一に考えて過ごす日々の中でも、時には非日常を感じさせてくれるものの一つが、映画ということになります。そして映画には、ちょっとした気の迷いや好奇心から一線を越えた挙句に酷い目にあう、という人々が描かれ続けてきたのです。

ここでご紹介する映画「Game Night」は、そんな、日常逸脱系映画の分野に作られた最新のダークコメディー、という事の様です。 【続きを読む】 “大人のあそびが酷い事になるブラックコメディ:映画「Game Night」の評価・あらすじ”

SF映画「アナイアレイション -全滅領域-」の評価・あらすじ

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Annihilation
    • アナイアレイション -全滅領域-
  • 制作:
    • 2018年 Paramount Pictures / DNA Films / Scott Rudin Productions / Skydance Media

命を侵す謎のフィールドに踏み込むナタリー・ポートマン:映画「アナイアレイション -全滅領域-」

今どき、小さな子供をお持ちのママさん達は、家の中にキケンな菌がはびこらないよう、日夜、除菌に苦労されていると思います。

人間は、世界でも特別で孤高の英知を築いた生き物ですから、目に見えない上に悪事だけ働くバイ菌に生活を侵かされることなど、絶対に許す事はできません。

しかし一方で、人間の生活から一切の菌を排除することも不可能なのです。いかに、清潔感のあるライフスタイルを追求したとしても、人間自体が細菌の助けをかりて生きているのでどうしようもありません。

現実には、億とか兆の数もある微生物の群れに、僕らは埋もれる様にして生きています。

それにまぁ、エントロピーの増大というものは宇宙の本質ですから、どんなに予防線をはっても、僕らの生活がだんだんと外界に馴染んでくことを止める術はありません。

だから、遠い未来では、人間という特別な存在自体も宇宙に飲み込まれて、他のものと同化・均質化してしまう運命です。

細菌類などの微生物とか、他の下等な生命体と人間の間の垣根が消滅するなんて、考えるだけでおぞましい。そのおぞましいことが目の前のスクリーン上で展開するというのが、今回ご紹介するSF映画「アナイアレイション -全滅領域-(Annihilation)」です。 【続きを読む】 “SF映画「アナイアレイション -全滅領域-」の評価・あらすじ”

ジェラルド・バトラーは悪を倒すヤバい刑事(デカ):映画「Den of Thieves」の評価・あらすじ

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Den of Thieves
    • デン・オブ・スィーヴス
  • 制作:
    • 2018年 Diamond Film Productions / G-BASE / Tucker Tooley Entertainment
  • 日本公開
    • 未定

目には目を、犯罪には武装警官をっ!

人間の社会が安定的に発展してゆくためには、僕らの中に、最後には正義がなされる、という確信がある事がとても大切だと思います。

司法当局の判断が賄賂で流される、なんて事が横行している国は、やっぱり経済も文化もまともに成長しないでしょう。

ただ、悪人というのは世の中のルールに縛られていないので、どんな道具を使って何をしてでも自分の利益を得ようとします。そんなヤツラを捕まえて人道的な裁判にかける事なんて、元々が難しい仕事なのかもしれません。

ハリウッド界隈のアクション映画やドラマで、悪人のアジトに踏み込んだ警察が、そこにたむろしている連中を全員射殺するという定番のシーンも、ある意味では犯罪駆除のための効率的なソリューションんを提案しているのです。

そして当然、筋書き上で明らかに悪者だと分かっている連中が、まどろっこしい手続きは抜きで処刑されていく様子は、見ている側の脳の中にドーパミンやエンドルフィンを分泌させる、一番効果的な演出でもある訳ですね。

今回ご紹介する映画「Den of Thieves」は、そういったド定番の犯罪VS警察モノ映画らしいです。そこでは、強力に武装したプロの犯罪者グループが、強力に武装したプロの警察官達と激突する手はずになっています。

言ってみれば、いつもどおりの犯罪アクションですが、その中心人物としてあのジェラルド・バトラーが登場するという事で、彼のファンにとってはうれしい一本でもあるでしょう。 【続きを読む】 “ジェラルド・バトラーは悪を倒すヤバい刑事(デカ):映画「Den of Thieves」の評価・あらすじ”

オカルトホラー映画「ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷」の評価・あらすじ

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Winchester
    • ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷
  • 制作:
    • 2018年 Blacklab Entertainment / Imagination Design Works
  • 日本公開
    • 2018年夏

ヘレン・ミレンと迷路屋敷の怨霊:映画「ウィンチェスターハウス」

日本でも近々、民泊の規制が緩和されるらしいので、巷にあふれかえるいわく付きの出ちゃう空き家なんかを使えるように掃除して、そのまま外国人観光客にアピールしたら、意外と評判を呼ぶかもしれませんね。

日本だと、必ず不吉な印象が抱きあわされる心霊ですが、欧米社会では、また違った捉え方をされているように思います。

アメリカの都市なんかだと、地元の歴史と共にいわく付きスポットを探訪するガイドツアーが結構有って、あっちの世界の人も経済と文化の一翼を担っている様です。

とにかくまぁ、何かが出ると言うストーリーが金になる、と言うのは、洋の東西を問わず確かな事。

合衆国カリフォルニア洲サンノゼに有るウィンチェスターミステリーハウスは、その不思議なバックボーンと諸々の噂などを、ある意味で前向きにアトラクション化する事に成功したスポットと言えましょう。

20世紀初頭にこの異様な大豪邸を生み出したのは、悲劇の未亡人サラ・ウインチェスター。

彼女を突き動かした恐ろしい衝動を、実力派女優ヘレン・ミレンを起用し、現代の映像技術を駆使して再現したと言うのが、今回ご紹介するホラー映画「ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷(Winchester)」です。 【続きを読む】 “オカルトホラー映画「ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷」の評価・あらすじ”

ホラー映画「マッド・ダディ」の評価・あらすじ

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Mom and Dad
    • マッド・ダディ
  • 制作:2018年 会社

ニコラス・ケイジの狂気に火がつく時:映画「マッド・ダディ」

世の中には、パラハラ、セクハラの嵐が吹き荒れるご時世です。

例え自分が、軽い皮肉とか洒落や愛嬌、あるいはコミュニケーションのつもりでそれを行ったとしても、相手がどう捉えるかによっては裁判沙汰となるので、各職場のオジサマ方は充分注意しなければいけません。

上に立つ側から、目下の者を蹂躙(じゅうりん)するという意味では、親が子供に行う行為も時としてハラスメントに似てきます。ただ、この場合は、いやがらせ、ではなくて、虐待と呼ばれてしまいますけどね。

それを糾弾された親御さんは、しつけとか教育である、と主張するでしょうが、周囲に居る100人の中、全体の51パーセントが間違っていると感じる事なら、いかに自分にとっては正しい事だと主張しても罪となります。

しかし逆説的に言って、仮に100人の親が全員、自分の子供を傷つけようと追いかけまわしたら、それは罪にならないと言う事なのでしょうか?

もちろん、その場合の親達にも、自分の子供の子供っぽい行動が与えるフラストレーションが限界に達した、という、正当な理由が有っての事です。

今回ご紹介する映画「マッド・ダディ(Mom and Dad)」は、世の中にいる全ての親が子供に対して抱く苛立ちの導火線に、とうとう本物の火が着いてしまい、全ての親達が凶器を振りかざしながら我が子を始末しようと襲い掛かる、という恐ろしくもナンセンスなプロットのお話だそうです。 【続きを読む】 “ホラー映画「マッド・ダディ」の評価・あらすじ”

全米映画トップ3(2018.2.7)

岩の如き拳が迷路を粉砕!

人生はドラマ。

人は、その人生ストーリーの中を、命ある限り走り続けなければいけません。

例え、謎のジャングルに放り込まれたとしても、仮にそこで、巨大アナコンダに巻き付かれたとしても、また、体長15mの毒グモタランチュラの巣にからめとられようとしても、人生のゲームがオーバーする瞬間まで、その足を止める事なく走り続けるのです。

その途中、いくつかの珍妙な謎解きや、ナンセンスな方向転換、あるいは陳腐なメランコリズムとぶつかるかも知れませんが、とにかく、彼らは走りづ付けるのです。

彼ら?、そうそれは、岩のような筋肉で全身を武装したかに見えるあの男、ザ・ロックことドウェイン・ジョンソンが率いる、面白可笑しい一団の事。

どんな事があっても、立ち止まらず走り続けた結果、彼らの登場する映画「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(Jumanji: Welcome to the Jungle)」は、リリース後7週目に入った今週、全米映画ランキングのトップに返り咲きました。

週末3日間の米国内売り上げは1,090万ドル、累積額は3億5,260万ドルを記録しています。

あのランナーも負けじと追走

走り続けると言えば、その映画製作段階からランナーの名前を与えられたディラン・オブライエンの方が、その役にふさわしいヒーローと呼べるかもしれません。

彼の方はと言うと、ヤングアダルト系SFスリラーのお約束通り、悪の巨大資本から友人を救い出すため、陰謀の巨大迷路のな中を今日も全力疾走です。

おかげで大けがを負い、一時期走れなくなったりもしましたが、完成した映画「Maze Runner: The Death Cure」はヒット作となり、この週末では、1,050万ドルの売り上げを記録してランキング2位の座をゲットしました。

歩みを止められぬ事の恐怖が・・・

走り続けたのは男達だけではありません。

いや、むしろリアルな意味で暗黒の中を走り続けたのは、サラ・ウィンチェスターだったかも。

夫ウィリアムが、銃器の製造販売で巨万の富を築いた後に他界し、その財産を相続したサラは、自社の武器が奪った人間の魂達を追い払うために、カリフォルニア州はサンノゼに建てた自分の住居を永遠に拡張し続けたのです。

サラ自身が指示を出し、ほぼ無計画にそれを増築しつづけたため、本来は華麗なたたずまいを見せるはずであったヴィクトリア朝風の屋敷は、異様な迷路の如き構造となってしまいました。

本来は、豪華な暮らしが約束されていたはずの彼女の晩年は、夫の作ったライフルが殺した亡者に憑りつかれ、この屋敷拡張事業のために、ただ走り続けるだけのものへ変容してしまったのです。

この、あわれな未亡人サラを主役に、アメリカでもNo1.と呼べるミステリースポットである、あのウィンチェスター・ミステリー・ハウスをそのままモチーフにしたホラー映画が、今週初登場で930万ドルの売上額を記録し、ランキングの3位に滑り込んだ「Winchester」です。

問題のサラ・ウィンチェスターを、今を代表する大女優ヘレン・ミレンが怪演している事も魅力な、この映画。僕自身も、今、小遣いと時間があったらサンノゼに飛んで行って鑑賞したいと思う一本です。

作品の在庫は潤沢

オスカー前の、ロビィングに忙しいこの時期でも、そこそこ、娯楽的な映画がリリースされ続けるというのは、ハリウッド映画界の大きさ(そして欲深さ)を垣間見る部分です。

どんどん作ってどんどん消費、そして大きくなり続ける。まさに、ハリウッドもアメリカ資本主義も(そして仮想通貨も)、速度を落とす事なく走り続ける、現代社会のヒーローそのものなのでしょう。

皆さんも、置いてきぼりを食わないように、走り続けてください(僕は、その後に道端に零れ落ちた残り物を拾ってゆくので大丈夫です)。

それではまたっ!

戦争アクション映画「ホース・ソルジャー(12 Strong)」の評価・あらすじ

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • 12 Strong
    • ホース・ソルジャー
  • 制作:
    • 2018年 Lionsgate / Alcon Entertainment / Black Label Media / Jerry Bruckheimer Films

クリス・ヘムズワースが自由主義社会を守る!:映画「ホース・ソルジャー(12 Strong)」

今や、その肉体美だけでなく存在感も含めハリウッド映画産業の牽引役となったクリス・ヘムズワース。その彼が、9.11直後のアフガニスタンで、後に訪れるであろう反撃の大勝利へ道筋をつけた先行部隊のリーダーを演じたというのが、ここでご紹介する映画「ホース・ソルジャー(12 Strong)」です。

彼を含むキャスト達が、当時のアフガンへ実際に派遣された最初のレンジャーとなるのがこの映画。見方によると感動の実話ドラマですが、そこからは愛とか青春とかが旅立つものではなく、むしろ、より直接的な戦争アクションとしてまとめられた一本のようです。

まぁ、今も昔も戦争映画というものは、その国のイデオロギーが刷り込まれやすいものです。だから、(特定の一部の国が作るものを除き)大量の火薬を使って派手な戦闘を描くこのタイプの映画では、兵士達は純粋なヒーローとして描かれるべきなのでしょうね。

この作品は、ハリウッドの大物プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーなどが、あの時期、恐怖と悲しみに包まれていたアメリカに希望を与えた精鋭部隊による、隠された真実のドラマを世に明かす、という一本らしいです。 【続きを読む】 “戦争アクション映画「ホース・ソルジャー(12 Strong)」の評価・あらすじ”

全米映画トップ3(2018.1.29)

疾走するヒーローが再登場

僕は全く逆のタイプですが、人生を常に全力で駆け抜けたいとお考えの方々にとっては、その先に続く道も単純な直線路では物足りない事でしょう。

それは、急な勾配やトラップまで仕掛けられた巨大迷路のような道である方が、断然エキサイティングで刺激的です。

そんな内の1人であるあなたのために、今週リリースされた新作SFアクションスリラーこそ、映画「Maze Runner: The Death Cure」であり、最初の週末3日間における売上は2,350万ドルを記録して、ランキング1位の栄冠を勝ち取りました。

主演のディラン・オブライエンが負った負傷による公開時期のずれ込みという、予期できなかったトラップさえ跳ね除けて3部作の最後をかざる本作では、世界を蔓延しそうなゾンビウィルスに対する治療法の材料にされそうな友人を救うため、彼らは再び、あの陰険な組織「WCKD」の懐へと飛び込んでゆくそうです。

果たして、彼らと地球の運命やいかに。

ジャングルの迷路も奥が深く

今週の2位に入ったのは、ドウェイン・ジョンソン、ジャック・ブラック他が共演の、もう一つのアドベンチャー作品、「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(Jumanji: Welcome to the Jungle)」で、売上額は1,640万ドルを記録。

1995年に作られた、VFXアクションのクラシック作を、平昌オリンピック直前の寒いシーズンにリブートした本作が、ちょっとしたスマッシュヒットになった事は若干の驚きを禁じ得ないところです。

今回のジュマンジはビデオゲームとなり、その内部の危険なジャングルにバーチャルなアバターと化して取り込まれた4人のティーンが、ゲームのルールに縛られながらサバイバルを目指すそうです。

この現実世界になんとか戻れても、しばらく燃え尽き症候群でポーっとしてしまいそうですね。

時代を超えた憎しみを癒す事は可能か?

人種間の軋轢、という問題については、超一般的な日本人である僕みたいな人間は、例えそれを煽っている連中に関してであっても、揶揄する様な権利はなかろうと思います。

とは言え、メジャーで立派な各メディアの報じ方を見ていると、自由の国アメリカにも、あらたな人種問題に火がついているとの事。

映画としては、そんな時代に何を提示するかという事は、大きなビジネステーマだと思います。そんな中に、ハリウッドのA級スター俳優の中でも特にストイックな事で有名な、あのクリスチャン・ベールを、アメリカ開拓時代の軍人役として起用したのが、今週初登場にして1,020万ドルを売り上げランキング3位に入った「Hostiles」です。

ネイティブアメリカンを憎んでやまない米軍大尉が、とある事情からシャイアン族の人間をエスコートし、荒野を旅する事になってしまう。というお話だそうです。

果たして、憎み合う彼らの間に、親交の情が生まれる様な事はあるのでしょうか?

寒い時はネット配信で、なんて言わないで・・・

と言う訳で、またまた新たなヒット作が登場し、ハリウッドの新作映画生産能力は、今週も衰える様子も見せませんでした。

あんまりアウトドアで遊ぶ季節ではないので、暖房の効いた劇場で体験できる娯楽は、意外と需要が高いのかもしれませんね。

しかしながら、ここ数年、北米大陸へ強烈寒波が下りてくるという事がお約束の様な気配もしますから、あんまり寒すぎると映画の観客も減ってしまうでしょう。

映画製作・配給会社のエリート達は、この辺りで地球環境の変化に対応したビジネス形態を考案しておくべきかも知れません。

たとえば、フロリダ旅行と新作映画の上映を組み合わせたパッケージとか、どうでしょか?

それではまた~。

元NY市警ベテラン最悪の一日:映画「トレイン・ミッション」の評価・あらすじ

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • The Commuter
    • トレイン・ミッション
  • 制作:
    • 2018年 Ombra Films / StudioCanal / The Picture Company

その男の内面に秘めた真価が再び炸裂

能ある鷹は爪を隠す、なんて言葉、日本だけの奥ゆかしい考え方かと感じますが、例えば、クラーク・ケントやジェイソン・ボーン、さらにはブルース・ウェインなども、本気を出したら実は凄いというタイプのヒーローですから、アメリカの様な国にも同様の威厳が通用するという事の様です。

娯楽映画の中で、世を忍ぶヒーロー像がもてはやされるのは、僕ら小市民が秘めている変身願望とか、ありのままの自分で周囲から認められたいという欲求などが、そこに共鳴するためだと思います。

そして、50歳代に入ってからの映画「96時間(Taken)」への主演を機に、自身のアクションスターとしての本領に目覚めたリーアム・ニーソンは、地味な庶民の願望を満たすと言う意味で、リアルなヒーローと呼ぶべき俳優でしょう。

そんなニーソンさんのファン待望、最新アクション映画が、ここでご紹介する「トレイン・ミッション(The Commuter)」。今回は、日々繰り返してきた通勤の途中で突然、危険な謀略の中へと引きずり込まれる不運な男を、彼が演じているという事です。 【続きを読む】 “元NY市警ベテラン最悪の一日:映画「トレイン・ミッション」の評価・あらすじ”

全米映画トップ3(2018.1.22)

いつか見たアレじゃないよ!

資本主義経済のエンジンは、消費者の欲が燃料となって駆動する事になっています。

消費者の新たな欲を刺激するためには、常に新しい商品が生み出される必要があり、エンタメでも他のサービスであっても、クリエーター達は、日夜その才能を絞り出し生産をし続けなければなりません。

そして、そういったアイディアが、世の中をちょっとずつ変えたり進歩させて行く訳ですが、どんなに斬新な思い付きであっても、かならず何時かは陳腐化するという運命も抱えています。

映画の中で言えば、あのわざとらしいワイヤーアクションとか、CGで描くスーパーヒーローの格闘場面などが、そうやって消費されて色あせたアイディアの1つでしょう。

そんな事を考えると、主演のロビン・ウィリアムズを大量のCGアニマルの中に放り込んで斬新な話題を振りまいた、1995年の映画「ジュマンジ」を、21世紀の現在にもう一つのCG満載映画としてリブートしたとしても、どの位の収益性が想定できたでしょうか。

とにかくまぁ、その想定は別としても、今週2,000万ドルの売り上げ額を記録し、米国内だけでも累積で3億1,700万ドルを稼ぎあげた、「ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル(Jumanji: Welcome to the Jungle)」が、1つのサプライズである事は変わりないと思います。

そんな今回のジュマンジでは、4人のお気楽な若者達が、謎のビデオゲーム世界へと引きずり込まれるアドベンチャーとなっているそうです。

公開後5週目に入っても好調なこの映画、日本上陸は4月に予定されています。

悪のテロリスト集団に切り込む戦場のヒーロー達

映画関係では、陳腐化し、さすがに最近では見かけなくなった別のモノとして、「愛するものを〇〇するために、〇〇は〇〇を〇〇した・・・」という日本国内向けの定型化したプロモーション文句です。

そして、仮に見飽きられていたとしても、未だにハリウッドのプロデューサー達の映画化意欲が衰えない題材の1つが、9.11後にテロリスト集団討伐のための激しい戦闘に身を投じた、アメリカ軍のヒーロー達でしょう。

おそらく、それら2つの要素が引っかかってきそうなのが、今週初登場にして売上額は1,650万ドルを上げてランキング2位に飛び込んだ、実話ベースの戦争アクション「12 Strong」という事になりそう。

予告編映像を見る限りでは、「いつかどこかで見た事あるよなぁ」と感じざるをえないのがこの映画ですが、実物の作品はどのような構成なのでしょうかね・・・

主演は、あのクリス・ヘムズワースです。

LA大犯罪地帯

そして、ロサンゼルスの街で起きる重大犯罪と、それに立ち向かう市警の精鋭部隊という構成も、使い古されたと言うだけでは足らない位に良く見かける映画のプロットです。

たとえ、本質が商売の材料だとしても、ここまで愛されていれば1つの文化へと昇華しているかもしれないのが、まさにハリウッドというべき、このタイプのクライムアクションです。

今回、その文化にさらなる深みを与えるべく登場するのが、世界で最も頼りがいのある俳優の1人、ジェラルド・バトラー。今週初登場であるこの映画は、1,530万ドルの売上額を記録して、みごとにランキングの3位に滑り込みました。

とりあえずは、このタイプの映画のファンの人なら、確実に喜んでもらえそうなのが、この一作なのでしょう。

寒い季節でも娯楽映画の流れは止まらない

なんでも、アメリカの東海岸には、相当ヤバいクラスの寒波が入っているとか、いないとか。

道路も凍り付いて使えなくなってしまうと、客の出が悪くなってしまい、映画業界としては打撃も大きいと思います。

ただ、天候も含めていろいろ寒いこの時期に、熱い娯楽を提供する映画がランキングで並んでいるのは、なかなか有難い事だと言うべきでしょう。少なくとも安定感だけは有る、こういったトラディショナルなハリウッド映画も、やっぱり悪くないもんです。

それではまたっ!

過去に潜む悪霊の闇:映画「インシディアス: ザ・ラスト・キー(原題)」の評価・あらすじ

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Insidious: The Last Key
    • インシディアス: ザ・ラスト・キー
  • 制作:
    • 2018年 Blumhouse Productions / Entertainment One / LStar Capital / Stage 6 Films
  • 日本公開
    • 未定

心霊の正体は薄暗い煉獄の中に

おそらく、ほとんどの憑依現象は精神疾患の症状だろうと思いますし、かなりな割合のポルターガイスト現象は、高校で教わる物理の知識で解明できるのだと思います。

だとしても、人間の理論では説明の出来ない超常現象は、世界中でちらりほらりと起きているのです。

そんな風に出ちゃうスポットの多くが、墓場や火葬場ではなく人が実際に住んでいる家の中だ、というのも、心霊現象が持つ興味深い傾向の1つ。ですが、この件については、YouTubeの存在がある程度の説明になるかもしれません。

何にしても、人間は本来、自分を守るために建物の中で生活します。守られるべきその環境の中に、目には見えないけれど不穏な何かが潜んでいる予感がしたら、心理的にも相当恐ろしい話です。

家の中だからこそ怖い、そんな深層心理の不安感を上手く使ったオカルトホラー映画は、歴史に名を残す一本に成り得ます。

さて、今やハリウッドでもコワい監督として鳴らしている、あのジェームズ・ワンが生み出し、あれよあれよと言うまにパート3まで作られていた、「インシディアス」の世界に、新たに加わった戦慄の新章こそが、ここでご紹介する「Insidious: The Last Key」です。

今回も、屋敷に巣くう悪霊と対決し、その住人を救済しようと立ち上がるのは、最恐の霊能者エリーズ・ライナー。

ところが、今回、彼女が向かう心霊スポットは、今までのものより、ちょっと毛色が違う現場のようなのです・・・ 【続きを読む】 “過去に潜む悪霊の闇:映画「インシディアス: ザ・ラスト・キー(原題)」の評価・あらすじ”