人気ホラー続編映画「Happy Death Day 2U」海外メディアの評価とは?

2017年のホラースマッシュヒットが続編で復活

誰でも、気楽で楽しいだけの瞬間が永遠に続いて欲しい、と願うものです。

しかし、その方法が魔術であっても科学であったとしても、あなたの精神が時間軸上の一定の範囲に留められるとしたら、どうでしょうか。

毎日、同じベッドで同じ時間に起床し、同じ人と顔を合わせ同じセリフを聞く。もっと言えば、放送されるドラマもいつも同じ。

あなたは永遠に若いまま、人生の最も楽しい瞬間を生き続けられますが、こんな繰り返しには耐えられないでしょう。しかも、ツリー・ゲルブマンのように、その一日の終わりに必ず自分が殺されると決まっている場合は、本当に最悪です。

ツリーって誰? 彼女は、2017年に制作され想定外の高評価を得たタイムループ系ホラー「Happy Death Day」のヒロインでした。

その映画では、つきまとう連続殺人鬼の正体をあばき、最終的には無限ループ地獄から脱出した彼女ですが、彼女がはまった時間の裂け目は、まだ完全に閉じてはいなかったようです。

今回は、そんなヒロインが再び時間ループに捕らわれる様子を描く、シリーズ2作目、「Happy Death Day 2U」の評価をご紹介します。

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Happy Death Day 2U
    • ハッピー・デス・デイ・2U
  • ジャンル:
    • ホラー / SciFi
  • 日本公開:
    • 未定
  • 制作:
    • 2019年
    • Blumhouse Productions
    • Digital Riot Media
  • 監督:
    • クリストファー・ランドン
  • 脚本:
    • クリストファー・ランドン
  • プロデューサー:
    • ジョン・バルデックチ
    • サムソン・ミュッケ
    • ダグ・バリー
    • アンジェラ・マンカソ
    • ジェイソン・ブラム…他
  • 出演:
    • ジェシカ・ロース
    • イスラエル・ブルサード
    • ファイ・ヴ
    • スラージ・シャルマ
    • サラ・ヤーキン
    • ミッシー・ヤガー
    • ジェイソン・ベイル
    • スティーブ・ジシス

あらすじ

かつて、自身の誕生日に閉じ込められ、1人の猟奇殺人鬼に繰り返し殺されつづけるという、奇異な体験をした女子大生、ツリー・ゲルブマン(ジェシカ・ロース)。

持前の気概で、その殺人鬼を倒し時間ループ地獄から脱した彼女は、あの時のまま同じ大学で学生生活を謳歌しています。

この日も、ボーイフレンドであるカーター(イスラエル・ブルサード)の部屋にしけこんで、いちゃいちゃと楽しそう。

しかし、そこへとんだ邪魔者が入って来ました。彼の名はライアン(ファイ・ヴ)。カーターの親友であり同じ大学で量子物理学を学ぶ学生です。とは言え、今日の彼は様子が何か変です。

どうしたんだ、と問いただされた彼の答えに、ツリーは驚愕させられます。自分は同じ日を何度も何度も繰り返し生きており、その一日はかならず自分の死で終了する。しかもその死は、子供の仮面をかぶってナイフを振りかざした連続殺人鬼によりもたらされる・・・

それは、以前、ツリー自身が捕らわれたあの1日の構図とまったく同じではありませんか。

彼女は、ライアンに自分の体験を打ち明けます。そして、今の事態が、ライアンと彼の研究員仲間であるサマー(スラージ・シャルマ)と作った、物理学の実験装置により引き起こされたのでは、という仮説に行きつきます。

そして、狂った時間軸を戻そうと再び装置に電源を入れた時、それはとんでもない爆発をおこしてしまいました。

次の瞬間、ツリーが目覚めたのは大学の寮の部屋、時刻は朝の9時をまわったところです。自分は、確かにあの爆発に巻き込まれたはず、でも、今ここにいるという事は・・・

そう、ツリーは、あの装置の誤動作が原因で、ふたたび時間ループの地獄にはまってしまったのです。そしてそこには、あの仮面の殺人鬼が待ち受けていました。

この災いに打ち勝ち、一度は手に入れた幸せな日々を取り戻すため、ツリー、カーター、ライアンと研究仲間たちの、新たな戦いが始まります。

はたして彼女は、普通にもどるために、何度殺されなければならないのでしょうか?

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映画「Happy Death Day 2U」気になる現地メディアの評価は?


ほとんどが、お定まりで固まるスラッシャー系ホラーですが、それでも、ジェイソン・ボーヒーズやマイケル・マイヤーズを復活させ続けるだけでは、観客の興味も薄れてしまいます。

本来、良い意味で、いいかげんな発想を具現化できるのが、B級ホラーの良い所です。

そんな自由な発想が、この「Happy Death Day 2U」でもオリジナルの一作目から引き続がれ、活かされているようです。

では、その作品に各所が与えた評価から、3つほどをご紹介しましょう。

評価1:同じタイムループに新たな展開が!?

まず、Los Angeles Timesからの評価です。

ホラー映画の続編は、お金にはなるかも知れませんが、良い評価を得るのはなかなか難しいものでもあるでしょう。

ここでは、監督のクリストファー・ランドンが、その問題をどう回避したかについて、一定の評価が与えられています。

【Los Angeles Times】

‘Happy Death Day 2U’ goes back to the future

「”Happy Death Day 2U”は未来へ方向転換」

While the first “Happy Death Day” was a delightful surprise – full of heart and ingenuity, if lacking in gore – its sequel feels like nearly as much of a revelation.

「このシリーズ第一作であった“Happy Death Day”が、ハートと独創性を驚くような形で共存させ、鮮血は少なめとは言うものの楽しませるホラー作となっていたのに対し、続編となる本作は、言ってみれば、その謎解きになっているようである。」

unlike its predecessor it isn’t even primarily a horror movie. “Happy Death Day 2U” still trades in the trappings of genre, but slides the franchise sideways into science fiction.

「これは前作とは違い、ホラー映画ですらない。本作“Happy Death Day 2U”は、依然としてこのジャンルなりの飾り事で売り込む映画ありつつも、シリーズをサイエンスフィクションの方向へ方向転換させたのだ。」

What sets “Happy Death Day” and its follow-up apart from similar genre fare is that emphasis on love, as well as kindness and being a better person.

「この続編、および、オリジナルの“Happy Death Day”を、同じジャンルの作品群から区別させていた要素とは、愛情と優しさ、そして人としての成長に重きを置いていたという事だろう。」

That tone generally works, not just thanks to Landon’s direction, but also largely because of Rothe. She’s one of the most magnetic new actresses on screen, equally capable of showing vulnerability and pain as well as a blithe, easy humor.

「そのトーンが、この続編でも基本的に継承されているのは、クリストファー・ランドンによる演出の貢献でもあるが、同時に、主演のジェシカ・ロースの存在によるところも大きい。彼女は、か弱さ、苦痛だけでなく、陽気さや受け入れやすいユーモアなどを、同じように表現できる、現在の若手女優陣の中でも最も引力を持つ1人と言える。」

Like most sequels, “Happy Death Day 2U” can’t quite replicate the feelings of joy and discovery of the original, but Landon deserves credit for varying the tune, while still playing the hits that will please the fans of its predecessor.

「多くの続編と同様、この“Happy Death Day 2U”もまた、オリジナルが与えた楽しみや新鮮さを、そのまま再現できてはいないだろう。だとしてもランドン監督には、前作のファン達を喜ばせるヒット曲をここで再び流してみせながらも、作品自体には新たなチューニングを与えた点については、称賛が送られるべきである。」

評価2:退屈な繰り返しの中、光るのはジェシカ・ロース

次は、Boston Heraldの評価です。

まぁ、続編なりの妥当な批評となっているようですが、主演のジェシカ・ロースは、なかなか高評価を得ています。

【Boston Herald】

‘Happy Death Day’ sequel kills a couple of hours

「1、2時間無駄に使いたいなら、この“Happy Death Day”続編を」

Talk about getting stuck in a loop. “Happy Death Day 2U,” a disappointing sequel to the more amusing and novel 2017 Blumhouse sleeper hit “Happy Death Day,” once again features Jessica Rothe as the film’s time-looped heroine Tree Gelbman, a student at Bayfield University, who never goes to a class.

「繰り返しの状態にはまることについて考えてみよう。本作“Happy Death Day 2U”は、2017年にブラムハウスが放った深夜放送向けのヒット映画、およびノベルから出来た、退屈な続編である。今回も、時間の輪に捕らわれたヒロイン、ベイフィールド大学の学生にして一度も授業に出ていないツリー・ゲルブマンを、ジェシカ・ロースが演じている。」

You may hear about the “multiverse” and algorithms in “Happy Death Day 2U.” But the film’s visuals suggest that Blumhouse didn’t pay the light bill. Interwoven throughout all of this familiar subject matter and bad slapstick comedy are gag-inducing cliches and platitudes about love. As the film’s plucky heroine, Rothe remains a big plus. Almost everything else about “Happy Death Day 2U” is a minus.

「あなたも、この映画に出てくる“マルチバース理論”とかアルゴリズムがどうとか、聞き及んだことはおありだろう。その横で、この映画のビジュアル面は、ブラムハウスが照明のコストをけっちたことを示唆している。ここに出てくるお馴染みの題材、そして、適当なスラップスティックコメディーなどの全体に織り込まれているのは、ギャグを目的にしたお約束とか、愛情について語るための定型的なセリフでしかない。この映画の威勢の良いヒロインとして、ジェシカ・ロースは未だにプラス作用をもたらしてはいる。そして、“Happy Death Day 2U”の中、他のほとんどの要素はマイナスに作用しているのだ。」

評価3:オリジナルには負けるものの、シナリオには工夫が

最後に、Detroit Newsからの評価を。

まったく現実に縛られる必要がない、と言うのが、こういったB級娯楽映画なわけですが、それでも、ストーリーは上手くまとめ上げないと成功しません。

ここでは、映画として完璧ではないとしても、その工夫が効いている一作だ、という批評になっています。

【Detroit News】

‘Happy Death Day 2U’ still loopy, not as fun

「依然として繰り返す“Happy Death Day 2U”は面白味にかける」

In all the world-jumping and talk of quantum physics, a bit of the fun of the original film is lost. But “Happy Death Day 2U” still has sharp comic sensibilities and an unexpected amount of heart. (Scares? Not so much.)

「時空のジャンプや、量子物理学についてのセリフを並べながらも、この続編からはオリジナルにあった楽しみは失われている。それでも、本作“Happy Death Day 2U”には、鋭いコメディーのセンスと、想定外の形でハートに響く要素が健在である(恐怖感?それはさほどでもないだろう)。」

Director Christopher Landon, assuming writing duties in the absence of “Happy Death Day” screenwriter Scott Lobdell, makes Tree choose between worlds while weighing the implications of each. And in expanding the film’s genre parameters, he proves its premise is adaptable to numerous modes of storytelling.

「第1作“Happy Death Day”で脚本を担当したスコット・ロブデルがいない状態で、ここでは、監督のクリストファー・ランドンが執筆業にも手をのばし、それぞれに違う別世界を設定して、その中から主役のツリーに選択するよう迫っている。そして、同ジャンルの限界線を拡張しながら、この背景設定が非常に多くのタイプのストーリーに適用可能なことを、証明してもいるだろう。」

3作目はいつ?

ハリウッドは、一つの娯楽映画のモチーフを3作品分まで引き伸ばすのが常套手段です。

「Happy Death Day」⇒「2U」ときたら、3作目は「3D」になるのが、80年代頃の流行りでもありましたが、今回はどうなるでしょうか。

最近流行のエスケープルームと抱き合わせて、タイムループからの脱出を体感させるプロモを展開しても、面白いかも知れませんね。

まぁ、3作目が作られたとしても、その成否は、主演のジェシカ・ロースとの出演交渉がまとまるかどうかにかかっているでしょう。

とにかく、小物ながらもユーモアなどのスパイスが効いた、ちょっと興味を引かれるホラーシリーズが、この「Happy Death Day 2U」のようです。

それではまたっ!

参照元
Los Angeles Times
Boston Herald
Detroit News

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