復讐系アクション映画「イコライザー2(The Equalizer 2)」の評価とは?

〔広告〕

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
  • ジャンル:
    • アクション / 復讐
  • 制作:
    • 2018年
    • Columbia Pictures Corporation
    • Escape Artists
    • Fuqua Films
    • Sony Pictures Entertainment…他
  • 日本公開:
    • 2018年10月5日

デンゼル・ワシントンの秒殺技、再び

あくまでも空想ですが、目には目を歯には歯を、なんて事が今でも一般の世の中に通用するなら、傷つけられた過去に悩み苦しむ人の数は、実際、かなり減少すると思うのです。

とは言え、現実世界でもフィクションの中でも、そんな風に力技で問題を解決する人には、格別の判断能力とモラルが必須となるでしょう。例えば、、、そう、デンゼル・ワシントンみたいな人が、相応しいと言えます。

今回、問題渦巻く現代世界で苦しむアメリカ国民の求めに応じ、キャリア上で初めての続編映画に出たワシントンが、再び正義の私刑人を演じたというのが、今回ご紹介する『The Equalizer 2』です。

虐げられた者に代わり復讐を果たす、それがイコライザー

2014年に公開された第一作めの『イコライザー』は、5,500万ドルの制作予算で作られ、最終的に世界中で1憶9,200万ドルの売り上げを達成するヒット作となりました。

その中で、デンゼル・ワシントンが抑制した感情と共に時折見せる、穏やかなやさしさや悪に対する厳格で厳しい態度が、現世の不条理に悩み苦しむ世界中の人から指示され、この続編誕生という運びとなった様です。

大元は、1985年から89年にかけてアメリカのTVで放映されたシリーズであったのが、この『イコライザー』。劇場用に生まれ代った事により、殺しと血のりの量は倍増していそうですが、第一作のレーティングはPG12であった、という事実にも驚かされます。

一応、大人から子供までの客層をカバーできる様、配給側が考慮したという事かも知れませんが、この続編ではR指定となって、よりハードコアに近づいています。

ロバート・マッコールが、前回より、さらに大きな悪との闘いへ踏み込むという、この『The Equalizer 2』。アメリカ本国で公開された際の評価とは、どの様なものだったか興味が湧く所です。

あらすじ

ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)は、今、Lyftのドライバーに登録してボストンの街でお客を運ぶ仕事に就いています。

彼は常に物静かで人当たりも良い男。しかしその内側には、一瞬にして数人の男を殺傷する特殊な能力を秘めている、、、そう彼は、元CIAの秘密諜報部員なのです。

数年前、ギャングによって酷く虐待された若い娼婦のために、その能力を行使したロバートですが、彼は今でも必要とあらば殺人マシンに変身します。

そんな彼のスキルは、未だに当局にとっても欠かせないものの様で、元同僚であり今はCIAの高官であるスーザン・プラマー(メリッサ・レオ)は、ロバートとコンタクトを取り続けています。

さて、ロバートは、同じアパートに住む青年マイルズ(アッシュトン・サンダース)と親しくなりました。実は、2人が住むこの地帯は、治安も悪く若者には良くない街。案の定、マイルズも地元ギャングに取り込まれ様としています。

そんなマイルズを何とか救おうと、タナハシ・コーツの名著『世界と僕のあいだに』を読むよう勧めるロバート。マイルズにはアーティストとしてのセンスがある、と見抜いているからです。

そんな中、ロバートに衝撃の知らせがもたらされました。スーザンが何者かに殺されたと言うのです。

スーザンは彼に残された唯一の親友、もちろん、ロバートはその犯人を探し出し復讐しようと動き始めます。

そして、この件の裏には、黒い大きな陰謀が渦巻いている事を探り当てて行くのですが・・・

キャスト&スタッフ

  • 監督:
    • アントワーン・フークア
  • 脚本:
    • リチャード・ウェンク
  • 制作:
    • デヴィッド・J・ブルームフェルド
    • モリー・アレン
    • デンゼル・ワシントン
    • リチャード・ウェンク
    • アントワーン・フークア…他
  • 出演:
    • デンゼル・ワシントン
    • アッシュトン・サンダース
    • メリッサ・レオ
    • ペドロ・パスカル
    • ビル・プルマン
    • オーソン・ビーン…他

〔広告〕

映画『イコライザー2』、気になる現地メディアの評価は?

人々が持つ、復讐のカタルシスへの要求がますます高まっている世相を受け、この続編『The Equalizer 2』は、米国娯楽映画シーズンの幕開けである7月公開という位置づけになりました(前作は9月公開)。

相変わらず、デジタルウォッチのカウントで、殺戮の自己最短時間を更新し続けるロバート・マッコール。比較的、簡素な作りだったかも知れない第一作目から、その派手さも残酷さもグレードアップしている事は間違い無いはずなのが、このパート2です。

その辺りの違いや方向性が、やはりヒット作の続編としては気になる部分ですが、本国の批評家達は、どの様に見たでしょうか?

評価1:ややフォーカスを失った展開

【SFGate】

Denzel Washington Returns as a Thinking Man’s Action Hero

「デンゼル・ワシントンが、頭を使う男のアクションヒーローとして帰ってきた」

The first “Equalizer” was a stylish, brutal and overlong action thriller starring Washington as McCall, a grieving widower who uses his special set of skills to exact vengeance for a victimized teenage prostitute (Chloe Grace Moretz). The action was thrilling but the real draw was Washington himself, who played McCall as an introverted obsessive-compulsive, setting the hero apart from most other action icons.

「一作めの“イコライザー”は、虐待された10代の娼婦(クロエ・グレース・モレッツ)のための復讐を、自身の特殊な能力を用いて厳格に遂行するという、妻を失った男マッコールを、デンゼル・ワシントンが演じたもので、それはスタイリッシュにして残虐、そして過剰に長いアクションスリラーであった。そのアクションはスリリングであったものの、やはり真の魅力は、マッコール役を内省的でありつつ執念深く、生真面目過ぎる様に演じた、ワシントンの存在に有っただろう。」

McCall may be the thinking person’s action hero, but “The Equalizer” and “The Equalizer 2” aren’t quite as crafty as he is. The decision to treat these films as an adaptation of a whole season of a series is distinctive, and gives the film a satisfying “Netflix Marvel” personality.

「マッコールは、おそらく思慮深い人物のためのアクションヒーローと呼べる存在だ。とは言え、“The Equalizer”および本作“The Equalizer 2”は、この主人公と同じくらい器用でもない様である。まぁ、これら作品の原案を、(TV)シリーズの1シーズン分から持ってくるという考えは特徴的だとも言え、それはこの映画に、“Netflix向けMarvel作品”としても通用する様な個性を与えた、とは言える。」

But in “The Equalizer 2” that approach makes the film feel as though it lacks focus. The main plot gets sidelined too often and fails to ramp up, bogging down the pacing.

「それでも、この“The Equalizer 2”のアプローチ手法は、絞るべき焦点に欠けていると感じさせてしまう。その中で、主要なプロット自体は何度も横に追いやられ、強められるチャンスも失って、作品のペース作りに対して足枷となってしまうのだ。」

評価2:特殊能力を持つ男

【The New York Times】

Denzel Washington Plays Judge, Jury and Executioner in ‘The Equalizer 2’

「“The Equalizer 2”、デンゼル・ワシントンは判事、陪審、そして死刑執行人を演じた」

Vengeance is mine, saith the lord, but that was before Denzel Washington stepped up.

「復讐するは我にあり、とは神の言葉だが、それもデンゼル・ワシントンが立ち上がる前の話だ。」

We’re clearly not meant to worry about the niceties — legal, ethical, narrative — while watching “The Equalizer 2.”

「我々観客は、この映画“The Equalizer 2”を観ながら、合法性、道徳性、そして語り口などについて、その正当性に色々言う様、期待などされてなどいないのだ。」

The story skips from Turkey to Boston and elsewhere as McCall smoothly juggles crises, regularly pausing to break someone’s bones. Mr. Fuqua handles all this with his customary visual flamboyance, using different speeds, off-kilter angles and ophthalmological close-ups of McCall’s eyes to convey his near-mystical abilities. Mr. Washington is especially strong when he trusts his director, as he did with Tony Scott and does with Mr. Fuqua.

「定期的に誰かの骨を打ち砕くため歩を止めるマッコールが、種々の問題をスムーズにさばいて行く姿を追いつつ、物語の舞台は、トルコからボストン、そして他の土地へと切り替わって行く。(監督の)アントワーン・フークアは、これらの要素を得意の派手さの中で描写してみせる。それは、スピードの変化や歪んだようなアングル、そしてマッコールの眼球を観察するようなクローズアップを通して、神秘的とも言える彼の能力を示そうとする。デンゼル・ワシントンは、彼を演出する監督を信頼している時、特別な演技を見せる役者である。それはトニー・スコットに対してもそうだったが、このフークアに対しても同じことが言えるだろう。」

評価3:復讐と正義の映画的バランス

【CNN】

Denzel Washington picks off familiar targets in ‘Equalizer 2’

「デンゼル・ワシントンが見慣れないターゲットに的を絞るのが、“イコライザー2”だ」

A sequel to a movie based on a TV show is basically the ultimate commentary on Hollywood’s infatuation with presold titles, but at least “The Equalizer 2” doesn’t harbor many pretentions about its marching orders. Anchored by Denzel Washington’s steely presence, it’s a spare, brutal vigilante exercise, with an element of righteous revenge mixed into the balance.

「TVドラマを原作にした映画の続編なら、通常は、既に名の売れたタイトルをハリウッドが使い過ぎる事への批判が沸き起こるはずだろう。ただ少なくとも、この映画“The Equalizer 2”には、そういった‘解雇通告’の様なものに対する主張は、それ程与えられていない様である。デンゼル・ワシントンの強固な存在によりつなぎ留められて、この映画は簡素かつ残虐な復讐者の物語であり、それらを正義の報復とバランスさせながら描いたものとなっている。」

As for quibbling about the old-style vigilante tactics, the movie’s fantastical qualities mitigate its real-world significance.

「復讐者を扱う古典的テーマに異論を挟むかの様に、この映画が持つ不思議な質感は、現実世界での意味合いを弱める事にもなっているだろう。」

評価4:1作めより弱まったものの未だ健在

【The Hollywood Reporter】

Denzel Washington reprises his role as a retired government operative who is drawn back into action.

「デンゼル・ワシントンが、引退した仕事に戻る事を余儀なくされる、政府の諜報部員を再び演じる。」

What made the original Equalizer special in the realm of revenge action thrillers was the imperturbable zen attitude of Denzel Washington’s Robert McCall

「第1作の“イコライザー”を、復讐アクション映画の分野でも個性的にしていたのは、デンゼル・ワシントン演じるロバート・マッコールの見せる、ものに動じない禅僧のような身のこなしであった。」

The savior quality, along with its concomitant humor, carries over into this follow-up, the first sequel Washington has ever done, but this distinctive character is gradually subsumed by familiar genre imperatives that eventually make McCall seem less special and singular than he did on first exposure in 2014.

「ワシントンが出演する初の続編映画である本作にも、救世主のような存在感に付随するユーモアなど、前作から引き継がれたものは有る。とは言え、この稀有なるキャラクターもまた、この分野の映画が強く要求する要素の中で、徐々に埋もれてしまう。今回のマッコールという男は、2014年に初めて登場した時点に比べれば、特殊でも非凡でもなくなっただろう。」

Even though the evil impulses of the villains feel rote and arbitrary, The Equalizer 2 is not without its pleasures. With his pared-down lifestyle, clear view of priorities and extreme skill at what he does, McCall remains a welcome and ingratiating character, an unusual action figure

「ここで悪役達が見せる邪悪さが、恣意的とも言うべき繰り返しである感が否めなくとも、本作“The Equalizer 2”はつまらない映画という訳ではない。質素なライフスタイルと、優先順位についての明瞭な判断、そしてその手に持つ究極のスキルなど、マッコールという人物は、依然として(映画ファンが)歓迎すべき、少し変わったアクション映画の人気キャラクターである事は変わりないのだ。」

パート3は、、、有りますっ!(多分)

ちょっとしたアイディアが上手くはまるとスマッシュヒットとなり、巨額の収益を手にする事ができる。それが、今も昔も、ハリウッドビジネスの一番魅力的なポイントです。

リビングルームでもオフィスでも、そこにある日用品を、すべて殺戮の武器に変えてしまうロバート・マッコールというキャラクターも、そんな映画的アイディアの1つ。

彼は、デンゼル・ワシントンが与えた存在の深さにも助けられ、洋画アクションの新たなアイコンに成長した様です。そしてほぼ確実に、このシリーズは3部作となって行くでしょう。

何と言っても、大衆がマッコールに始末して欲しいと思うタイプの輩は、この世界にまだまだたくさん残っているのですからね。

それではまたっ!

参照元
SFGate
The New York Times
CNN
The Hollywood Reporter

〔広告〕

Author: ズレ太

いろんな事がズレまくってるズレ太です。 でも、意外とまじめですよっ! (記事の中で引用している映画批評は、米国の電子版メディアから抽出しての大意翻訳です。)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。