感染スプラッター系ホラー映画「Feral」の評価とは?

〔広告〕

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Feral
    • フェラル
  • ジャンル:
    • ホラー / ドラマ
  • 制作:
    • 2017年
    • Alternate Ending Films
  • 日本公開:
    • 未定

呪いの森に踏み込む若者がまた数名…

現代人が、孤島のビーチとか山奥の湖畔にあるロッジへわざわざ出かけるのは、日常の生活パターンから抜け出したいがためです。

バケーションで普段とは異質な環境に身をおけば、人生のための新しいインスピレーションが得られたりもするでしょう。あるいは、同行した仲間たちの意外な一面を知るチャンスも有ったりして。

ただ、大自然には危険が潜んでいる事も確か。だから皆さんは、文明生活では有り得ない想定外の事態にみまわれる可能性も、ちゃんと認識して次の休暇に向かうべきです。

さて、今回ご紹介するホラー映画『Feral』で、山奥のロッジに向かっていた医大生のグループには、ひょっとしたらそんな心構えが足らなかったのかも知れません。

その森の中では、彼らの仲間が意外な一面を見せるどころか、ニンゲン以外のモノに変わっていくという、恐ろしい出来事が襲ってくるのだそうです。

このホラー映画、以前から有るスプラッターものの焼き直しに、ある程度プロット上の工夫も加えた一作らしいのですが、はたして、どんな評価を受けているのでしょうか・・・

映画『Feral』:あらすじ

ある森の中を、キャンプ道具を背負った6人の大学生が歩いています。

彼らが向かうのは、メンバーの一人、マット(ジョージ・フィン)の家族が持つキャビン。ところが、歩けど歩けど辿り着く気配は無くとうとう夜を迎えてしまったのです。

と言う事で、現在地にテントを張って一夜を明かす事にした彼ら。

このパーティにはマットの他に、彼の恋人であるブリー(レネー・オルステッド)、仕切り屋のジェス(ブロック・ケリー)とその彼女ジナ(ランドリー・オールブライト)、ジェスの元彼女であるアリス(スカウト・テイラー=コンプトン)とその新しいガールフレンドであるジュールス(オリビア・ルッカーディ)らが居ます。

ジェスとアリスの間には、若干、複雑な関係があるとは言え、6人は道に迷った挙句のこのキャンプを、意外と楽しんでいる様です。

さて、ひとしきり話して、それぞれのテントへ引っ込んだ後の事。マットが自分のテントから出てきて、用を足すため森へと向かいます。そしてそれは起こりました。

彼は、何とも知れない狂暴な生き物に襲われ、かみ殺されてしまったのです。

さらに、なかなか戻らないマットを心配して、ブリーもまた、同じ獣に襲われますが、医学部生であるアリスの手当てもあり、負傷しただけで命は落とさずに済みました。

朝になり、どうするか悩む一行の前に、突然一人の男が現れます。名前はタルボット(リュー・テンプル)。彼は、さほど遠くない所にある自分のキャビンへ、ブリーと他の4人を向かい入れると提案しました。

かくして、彼の山小屋に逃げ込んだアリス達。しかし、タルボットはあの森に潜むケダモノについて、驚きの真相を語り始めます。なんと、あれは元々人間なのだと。

おそらく、一種のウィルス感染が広がっており、あの怪物に襲われた人間もまた同じ感染をする、その病が発症すると、人はみな人肉を欲しがるモンスターに変身してしまう・・・

にわかには信じられない話ですが、今、彼らの目の前にはモンスター化しつつあるブリーが居ます。彼女もすぐに仲間を襲いはじめるはずだと言うのです。

ウィルスに侵された者達が活動を始めるのは、日が落ちてからの暗い時間帯です。そして、彼らが居るのは、街まで数十キロも離れた山奥、到底、日が有る内に山を下りる事など不可能です。

周囲をモンスターに包囲された中、彼らの恐ろしいサバイバル劇が始まります。

アリスは、自分と仲間、そして新しいガールフレンドを、守り切る事が出来るのでしょうか?

映画『Feral』:キャスト&スタッフ

  • 監督:
    • マーク・H・ヤング
  • 脚本:
    • マーク・H・ヤング
    • アダム・フレイジヤー
  • 制作:
    • ジョン・ランドルフィ
    • ブルット・カー
    • マーク・H・ヤング
  • 出演:
    • スカウト・テイラー=コンプトン
    • ジョージ・フィン
    • レネー・オルステッド
    • ブロック・ケリー
    • ランドリー・オールブライト
    • オリビア・ルッカーディ
    • リュー・テンプル
    • サマンサ・ギャンガル

〔広告〕

新型ゾンビホラー『Feral』気になる海外メディアの評価は?

それにしても、感染・ゾンビもの映画の人気ぶりは、未だに衰えを知らない様子です。

本来なら、とても不愉快な映像を見る事になるのに、これだけ多くの人がゾンビを求めているのは何故なんでしょうね。

まぁ、返信願望を満たす、と言うより、自分がおぞましいモンスターになってしまうなんて事が、ジョークとして捉えられている証なのかも知れません。

本作の制作会社はAlternate Ending Filmsなんて、気概に満ちた名称の企業です。そんな人々が作った映画としては、もはやゾンビやモンスターのメイクを売りにもできなさそう。むしろ、シナリオ上のツイストが面白味を与えるのではないでしょうか。

そして、ひょっとしたら1981年版オリジナルの『死霊のはらわた』の様に、趣味の悪いホラーに新たな何かを持ち込んでくれるとも期待したくなるのが、この一本です。

評価1:ルーティーン通りのホラーにも新要素

B級ホラーと言うのは、ある意味で人のバカっぽさをタネにした寓話みたいなものです。あんまり、深く掘った設定や描写は、その怖さが楽しめるものにならず、後味も悪くなってしまうでしょう。

とは言え、そんな中にも上手い捻りは必要です。人物像のちょっとした工夫で、ほぼ焼き直しのような低予算ホラーでも、意外な新鮮さを売り込む事ができたりします。

そんな意味では、例えば下のような評価が書かれていたりもします。

【Los Angeles Times】

Otherwise routine horror flick ‘Feral’ redefines the ‘final girl’ trope

ルーティーン通りのホラーの中、‘最後に残った女性’のイメージを再定義してみせる

Beyond defying the usual square/straight model for the splatter flick “final girl,” Alice’s training as a doctor makes a difference in how this story plays out.

通常の型通りで直球なスプラッターホラーにみられる、最後に残った一人の女性であったとしても、ここでの主役アリスが医者として訓練を受けているという設定は、このストーリーの出来栄えを違ったものにしているだろう。

The well-developed character motivation makes some difference in that the resultant mayhem feels logical. “Feral” avoids what usually sinks these kinds of stories: the frustration of watching unlikable victims make dumb decisions.

ここで、キャラクター達の心情を確実に構築してみせた事は、それがつながってゆく惨劇にもある論理性を与えている。本作“Feral”は、この種類のストーリーが通常陥る状況、愛着も感じさせない連中が愚かな決断をする様子にいら立つという事から、我々を救ってくれてもいるのだ。

評価2:性別的ダイナミズムの新しい切り口

映画と言う物は、人種や性別などについてのステレオタイプを作り上げたり、そのイメージを強化したりするものです。

同時に、そのイメージの限界を打ち破って行くのが、ハリウッド映画の1つの役割でもあります。そして、何か新しい事をやるには、観客側が非常識さを期待している娯楽ホラーの世界が最適、とも言えるでしょう。

現実にどうなるか分かりませんが、この映画「Feral」には、そんな風な力が備わっているかもしれません。

と、言う事で、本作には下の様な批評が書かれています。

【The New York Times】

Deep in the Woods, Something ‘Feral’ Stirs

深い森の中、“野蛮”な何かが沸き起こる

Less anticipated is a gender dynamic that places a lesbian couple front and center, with the pragmatic Alice (Scout Taylor-Compton) fighting to save her girlfriend and their contaminated pals from losing more than their hair and teeth.

本作において予想を裏切った点とは、この実務に長けた女性アリス(スカウト・テイラー=コンプトン)が、自分のガールフレンドと他の感染した友人達を、髪やはが抜け落ちるなどよりもっと酷い事から救おうとする中で、レズビアンのカップルを物語の真ん中最前列に置くという、性別的配置に有るだろう。、

While she does, the cinematographer, Christos C. Bitsakos, has a fine time capturing the men in grisly states of injury and decay, sometimes to humorous effect.

彼女がそう努力している間、撮影監督のクリストス・C・バイツァコスは、一人の男が重傷を負い崩壊して行くという恐ろしい情景を、時にユーモラスな効果も交えて巧みに捉えてみせている。

評価3:代わり映えしないホラーでもテンポ感は大切

恐怖を売り込むもので、感動で泣かせるものでも、映画のストーリーは基本的にマンネリズムの塊だと言えます。

それでも、これ程多くの映画が多くのお金を生み出しつづけているのは、陳腐さをカバーする手法が優れているからだとも言えます。ホラー映画なんて言う物は、その技術の賜物の大きな一例です。

1つのテクニックとして、物語をビートに上手くのせて観客の関心を前に向けさせる、というのも有る様で、そんな角度では下の様な批評が書かれています。

【Variety】

Attacked campers start jonesing for human flesh in Mark H. Young’s familiar horror scenario.

マーク・H・ヤングの代わり映えしないホラーストーリーでは、襲われたキャンパー達が人間の肉を求め始める

Co-scripted by Young (who’s written and directed six prior features in a similar mode of variably horror-tinged action) with first-timer Adam Frazier, “Feral” wastes little time before getting down to business.

監督のマーク・H・ヤング(これまで、6作におよぶ複数のホラー系アクションで同様なモードを展開している)が、新人のアダム・フレイジヤーと供に脚本を書き上げたという、この映画“Feral”は、事が起こり始めるまで指して時間を無駄にしない。

Things move sufficiently fast that we don’t care much about some required leaps of logic, even if not much in the way of narrative surprises, memorable scares, or vivid atmosphere arises to distinguish the escalating crises. This isn’t a dull film, but it lacks personality as well as originality.

そこでの物事は、論理的な飛躍を観客が気にしない様に促すためには、十分なテンポを持っているだろう。そこに筋書き的なサプライズが多くないとしても、印象に残る恐怖感や真に迫った感のある雰囲気は、エスカレートして行く惨劇にさらなる特徴を与えている。本作は退屈だとも言い難い、とは言え、性格と個性の面では足りていないのも現実である。

そして、“良くないモノ”は『Feral』から拡散し続ける・・・

相変わらず根強い人気を見せるのが、、この「Feral」を含むゾンビ&伝染系ホラー映画です。

破滅への不安、追いかけられる恐怖、サバイバルする者のヒロイズム、そしてある程度の感情性もシナリオに織り込みやすいのが、このタイプのホラー映画なのでしょうね。

人の感じる不安や恐怖を刺激すれば、そこからは札束のかぐわしい香りがしてくる、、、と言ってしまうとややシニカルすぎます。

まぁ、時折、斬新(と言うか無茶)な作風の映画が飛び出すのが、こういった低予算級のホラー映画なので、意外とばかにしてはいけないものなのです。

その「Feral」。現状でも合衆国内だけの小規模公開です。はたして日本には、どのような形でやって来るのでしょうか。

ゾンビファンの方は、期待してお待ちください。

それではまたっ!

参照元
Los Angeles Times
The New York Times
Variety

〔広告〕

Author: ズレ太

いろんな事がズレまくってるズレ太です。 でも、意外とまじめですよっ! (記事の中で引用している映画批評は、米国の電子版メディアから抽出しての大意翻訳です。)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。