オカルトホラー映画「ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷」の評価・あらすじ

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予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Winchester
    • ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷
  • 制作:
    • 2018年 Blacklab Entertainment / Imagination Design Works
  • 日本公開
    • 2018年夏

ヘレン・ミレンと迷路屋敷の怨霊:映画「ウィンチェスターハウス」

日本でも近々、民泊の規制が緩和されるらしいので、巷にあふれかえるいわく付きの出ちゃう空き家なんかを使えるように掃除して、そのまま外国人観光客にアピールしたら、意外と評判を呼ぶかもしれませんね。

日本だと、必ず不吉な印象が抱きあわされる心霊ですが、欧米社会では、また違った捉え方をされているように思います。

アメリカの都市なんかだと、地元の歴史と共にいわく付きスポットを探訪するガイドツアーが結構有って、あっちの世界の人も経済と文化の一翼を担っている様です。

とにかくまぁ、何かが出ると言うストーリーが金になる、と言うのは、洋の東西を問わず確かな事。

合衆国カリフォルニア洲サンノゼに有るウィンチェスターミステリーハウスは、その不思議なバックボーンと諸々の噂などを、ある意味で前向きにアトラクション化する事に成功したスポットと言えましょう。

20世紀初頭にこの異様な大豪邸を生み出したのは、悲劇の未亡人サラ・ウインチェスター。

彼女を突き動かした恐ろしい衝動を、実力派女優ヘレン・ミレンを起用し、現代の映像技術を駆使して再現したと言うのが、今回ご紹介するホラー映画「ウィンチェスターハウス アメリカで最も呪われた屋敷(Winchester)」です。

あらすじ

時は1906年、場所は、合衆国カリフォルニア州サンノゼ。

サラ・ウィンチェスター(ヘレン・ミレン)は、しばらく前にこの世を去った夫の事を未だに悼みながら、喪服を着続けて暮らしています。

彼女の亡くなった夫は、銃器の一大メーカーウィンチェスター・リピーティングアームズの経営者でした。サラは、その彼から莫大な額の遺産を引きついでいます。

とは言え、サラの生活は、ただ暗く沈んだもの。そして、異様なものでした。

彼女は、すでに大邸宅であるこの家を、未だに休まず増築しつづけていいるのです。そのための職人は、1日24時間働き続け、サラが思いついた様に新たな部屋を追加し続けています。

そして、既にその家は、完全にいびつで迷路の様な形状となり、人が住むにも向かない状況です。

実は、サラが増築をしている理由とは、人の住む部屋を増やす事ではありません。彼女が招き入れようとしているのは亡者達。そう、夫の会社が作ったライフルにより命を落とした者が、今、ウィンチェスター家を祟って、この屋敷に集まっている、と、サラは信じているのです。

増築している部屋は、悪霊が入った後に13本の釘を打ってドアをロックすれば、彼らを閉じ込めておける、、そうサラは言います。

そんな社長未亡人の奇行に、会社の経営を引き継いだ首脳陣は強い疑念を抱いています。そこで、彼らが雇い入れたのが一人の精神科医、エリック・プライス(ジェイソン・クラーク)でした。

会社の面々は、サラの精神が病んでいる事をエリックに証明させ、願わくば、彼女が無駄遣いしている遺産を取り戻せればと画策している様です。

エリックは現実主義者ですが、実はアヘン依存症でもあります。妻が自らの命を絶った悲しい事実が、未だに彼の心をむしばんでいるのです。

そんな彼、このウィンチェスター邸に到着すると、サラ以外の2人の同居人に紹介されました。こちらも最近夫が他界したという、サラの姪マリアン(サラ・スヌーク)と、その息子のヘンリーです。

自分達の夫が早く死んだ事、そして、ヘンリーに不気味な夢遊病の症状がある事は、サラにとってはライフル犠牲者の亡霊がなした災い以外には考えられません。

一方で、最初は超常現象など全く信じていなかったエリック。しかし、この館に入ってから直ぐに、不気味な物音や人影を目撃するようになりました。

今や、異様な佇まいと化した大邸宅、ウィンチェスターハウスの中で、一体何が起きていると言うのでしょうか。

ここでエリックが目撃する全ては、本当に怨霊が起こす怪奇現象なのか、それとも、彼の依存症が見せている幻覚なのでしょうか・・・

キャスト&スタッフ

  • 監督:
    • マイケル・スピエリッグ
    • ピーター・スピエリッグ
  • 脚本:
    • トム・ヴォーン
    • マイケル・スピエリッグ
    • ピーター・スピエリッグ
  • 制作:
    • トビン・アームブラスト
    • ベネディクト・カーヴァー
    • ダニエル・ダイアモンド
    • ブライス・メンジーズ
    • マイケル・バートン…他
  • 出演:
    • ヘレン・ミレン
    • ジェイソン・クラーク
    • サラ・スヌーク
    • エム・ワイズマン
    • アンガス・サンプソン…他

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映画「ウィンチェスターハウス」、気になる各メディアの評価は?

人間の脳は、周囲の現実を自分の処理しやすい形で認知しているそうです。

その意味で言えば、大概の人が何かの妄想の中で生きている事になるのでしょう。そして誰かが使いきれない程の大金を持っていて、自分の妄想を具現化する事のみにそれを使った場合、結果的に生まれるのは悲劇か歴史か、あるいは娯楽映画のネタになりそうなエピソードという事になるのでしょう。

場合によったら、その3つが抱き合わせになっているのが、サンノゼに建つウィンチェスターの豪邸かもしれませんね。

この映画では、オーナーであったサラ・ウィンチェスターが、超常現象的な世界を生きた明確な証として今も残るこの館を、話のど真ん中に据えて描いています。

期待された独創性は見られず

とにかく、現代アメリカの心霊っぽいスポットとしても、おそらくダントツにアクセシビリティが良く、そして最大のスケールを誇るのが、このウィンチェスターの館です。

歴史のある建物ではありますが、既にカジュアルな観光名所と化しているこの場所からは、かなり才能のあるクリエーターでも、恐怖のイメージを捻り出す事は簡単な作業でないかもしれません。

そんな館が、どんな娯楽ホラーになったか気になる所ですが、

「マイケルとピーターらスピエリッグ兄弟が監督を務めた、この陰気かつ派生的なゴーストストーリーは、サラ・ウィンチェスターが残したミステリアスな伝説を利用して生み出されたものである。あなたの立ち位置によっては、本作『Winchester』は、他に無い位にかったるい超常現象スリラーか、もしくは、やたら長く書かれた銃規制を訴える公共サービス情報かの、どちらかに映る事だろう。どちらの場合でも、これが米国憲法修正第2条の強烈な支持者を揺さぶる事などないと断言出来る。この映画『Winchester』がもたらすフラストレーションとは、監督の2人には、2014年に『プリデスティネーション』を制作した時点で、確かな手腕が備わっていた、という事実からくるものだ。この2人なら、その作品と同様な独創性を今回も発揮してくれるだろう、と誰もが期待する所ではあるが、いくら彼らが超常現象のショックをここに詰め込んで見せようとも、そこに不穏さを漂わせたり、少しだけでも緊張感を長引かせるという作業の方が、残念ながらその手に余った様である。(Los Angeles Times)」

、と言った様なお約束通りに冷めた批評が書かれています。

論理性も取りこぼしたウィンチェスターの伝説

最近のホラー映画は、見た者の心に、あまりトラウマを残さないというのが主流です。

そういったマーケティング的事情と、サラ・ウィンチェスターの興味深いストーリーを、上手く混ぜ合わせてくれる事を、ホラー映画好きは望んでいる訳ですが、この映画について他の所では、

「例えば、この映画『Winchester』の様に世界で最もぬるい出来のスリラーであれば、オリジナルであると名乗る事も許されるのだろう。そして、1906年に舞台を置いているこの映画は、世界初にして最後の銃規制の亡霊を登場させるホラー映画である。主役のサラ・ウィンチェスターには、確かに何か見えているのかも知れないが、実際のところ、この映画自体については筋が通っているとも言い難い。これを作ったマイケルとピーターらスピエリッグ兄弟は、軽々しさを抑制しようと挑戦しているのだが、それはただ、ヴィンセント・プライスの映画よろしく会話するジェイソン・クラークとヘレン・ミレンが画面に映る、という程度の意味でしかない。ミレンは、この仕事にやりがいが有ると感じさせるため、出来る限りの素振りを表現して見せるが、元来これは、演技のための映画でもあり得ない。それは、中身が空っぽなお化け話の福袋であり、このウィンチェスター・ミステリーハウスという存在を映画の興味深い舞台にする方法を、2人の監督は全く見つられていないのである。(Variety)」

、と、やはり不完全燃焼な印象が伝わる評価も書かれていました。

映画的品質をあえて極めない一作!?

呪われた邸宅の映画なら、70年代に作られた「ヘルハウス」が映画史上最高作だと言う意見は、多くの人が賛同してくれると思います。

あの作品の様に、悪霊が支配する館の空気を観客にも疑似体験させるのは、映像の加工技術ではなく演出と編集の技量です。

この作品にも、それに通じる所が見えてくれたら、なお嬉しいと思うのですが、実際には、

「派手な宣伝や、PR用の試写会も行われず公開された、この映画『Winchester』には、正直なところ製作者も自信が持ちきれない様だ。そして、その理由も一目瞭然である。通常は作品に質感を与える役目を果たすヘレン・ミレンを主演としながらも、この超バカげた物語は、頑固にも向上心というものを拒否し続けるのである。ここに登場する邸宅の内部では、おぉっ、というような現象が発生したかと思えば、痕跡も残さずに姿を消すという事ばかり起きる。ミレンとマネジメント会社らは、自分達も同じように消えたいと、今頃は思っているはずである。(The New York Times)」

、と、やはりネガティブな評価を書かれてしまっている様です。

リアルに存在するミステリー

実際のウィンチェスター・ミステリーハウスは、(少なくとも昼間に足を踏み入れるかぎりは)さほどおどろおどろしい場所でもなく、日々、多くのツーリストが訪れている1つの史跡です。

ただ、内部の見物は、かならずガイド付きのツアーに参加する必要があります。知らない人が適当に入り込むと、外に出てこれる確証がないくらいに構造が入り組んでいるからです。

死ぬまでこの屋敷を拡張し続けたというサラ・ウィンチェスターの心は、何かに呪われていた事は確かかもしれません。

そんなアメリカの亡霊マンション、ハロウィーンにはキャンドル片手にナイトツァーを開催したり、また、プライベートなパーティーなどにも部屋を貸してくれるそうです。

まぁ、非常に興味深いスポットであることは確か、そして、、、深夜になると存在するはずのないものの気配が漂うと言う噂があるのも、また確かな様です。

みなさんも、今年のGWあたりに言ってみてください。それではまたっ!

参照元
Los Angeles Times
Variety
The New York Times

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Author: ズレ太

いろんな事がズレまくってるズレ太です。 でも、意外とまじめですよっ! (記事の中で引用している映画批評は、米国の電子版メディアから抽出しての大意翻訳です。)

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