政府の陰謀と戦った記者達:映画「Shock and Awe」の評価とは?

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Shock and Awe
    • ショック・アンド・オウ
  • ジャンル:
    • ドラマ / 実話 / 政治
  • 制作:
    • 2018年
    • Acacia Filmed Entertainment
    • Castle Rock Entertainment
    • Savvy Media Holdings
  • 日本公開:
    • 未定

悪党をみつけて叩きのめす正義の戦争・・・

人は、内面で処理しきれない程の怒りや悲しみを抱えた時、とにかく、誰かもしくは何かの中に、その責任を見いだそうとします。

今回ご紹介する映画『Shock and Awe』が扱う、9.11同時多発テロ後のアメリカでは、アメリカ国民全員がそんな状態に陥っていたでしょう。

言ってみれば、これは人間の自然な反応。恥じるべきでも無ければ、責められる必要もないのかも知れません。

とは言え、世の中全体がそんなムードに支配されている時代には、煽情的な旗を掲げる事で数千万人の人間の思考を操作するのも容易です。戦争を始めたいと思っている政治家にとっては、まさに絶好のチャンスでもある訳です。

この映画『Shock and Awe』は、9.11後のアメリカ政府が、イラクへの軍事侵攻を正当化するために民衆へ流した情報のウソを暴こうと奮闘した、正義のジャーナリスト達を追うものです。

Shock and Awe、ブッシュ政権のイラク戦争とは?

3,000人に及ぶ犠牲者を出した、2001年9月のN.Y.同時多発テロ。

その犯人であるアルカイダを支援しているという理由で、アメリカと他数カ国(有志連合)の軍隊が、この年の10月にアフガニスタン空爆を決行しています。

アメリカ側の圧倒的な軍事力もあってか、この時の戦闘は2ヵ月程で集結。テロに対する実質的な報復行動はいったん集結していました。

ところが、翌年くらいから、時のブッシュ政権の対テロリズム姿勢が拡大します。イラクなど複数の国をテロ国家と位置付けて討伐すべきという口調に変わってきたのです。

その時のブッシュ大統領(および側近)の最大の主張は、イラクが、湾岸戦争停戦時に禁止されたはずの大量破壊兵器を製造・保持している、という内容でした。

そして、この開戦理由そのものが虚偽であったと、後に判明してしまうのです。

開戦前の早い段階から、その事実を掴んで報道しようとしていた、数人のジャーナリストが、この映画『Shock and Awe』の主人公達です。・・・ 【続きを読む】 “政府の陰謀と戦った記者達:映画「Shock and Awe」の評価とは?”

傷を抱えた父娘の奇異なストーリー:映画「Leave No Trace」の評価とは?

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Leave No Trace
    • リーヴ・ノー・トレース
  • ジャンル:
    • ドラマ
  • 制作:
    • 2018年
    • Bron Studios
    • First Look Media
    • Harrison Productions
  • 日本公開:
    • 未定

ベン・フォスターがPTSDの帰還兵を演じる『Leave No Trace』

深い心の傷は、時に、とても非常識な行動を人間に取らせるものです。そして、いつの時代もそんな悪い影響を残すのは、あなたが過去に受けたトラウマの記憶です。

今回ご紹介する映画『Leave No Trace』は、実力派俳優ベン・フォスターが、PTSD(心的外傷後ストレス障害)の影響を受け、世の中のシステムから外れてしまった男性を演じている作品。

彼は、おそらくどこかの戦場で酷い体験をした人物。とは言えこのストーリーでは、アルコール、ドラッグ、うつ、そして銃の乱射など、PTSDを扱う話の定番要素に頼るものでもない様です。

むしろこの男性、標準レベルと比べても、自分の娘の養育に対する責任感はかなり強い、そんな父親でもあるのです。

そのストーリーの原作、実は、オレゴン州ポートランドで実際に起きた事件をモチーフに書かれた小説『My Abandonment』が使われています。

森林公園に4年間暮らした父娘

この映画のモチーフとなった出来事。その発端は、2004年の4月28日に一組のオーストラリア人夫婦が、ポートランド郊外にあるフォレストパークという自然公園で、10代の女の子を連れた歩く男性を目撃した所からはじまります。

この謎の男が子供を連れていた事から、犯罪の可能性を感じた目撃者夫妻は、地元警察へと通報しました。

そして、通報者の男性に案内された警官隊が深い森で発見したのが、他人に見つかりにくい様に巧みに作り上げられた、誰かのキャンプサイトだったのです。

みつかったその場所。テントの下には、寝袋やいくつかのツール、そして聖書やエンサイクロペディアの1セットなどが有りました。さらには、テントの横に小さな畑まで整備されていたのです。

キャンプには問題の男性は居ませんでしたが、捜索を続けた警官隊が、少し離れた地点でついに彼を補足します。

この男性の名前はフランクといい、53歳の元海兵隊員なと名乗り、供に居る女の子は自分の娘でルースという名だと言いました。

話を聞けば、2人は、この森の中で4年に亘り生活を続けていたとの事。フランクの現金収入は、月に400ドル程度の障碍者手当です。

様々な虐待や犯罪を疑った当局は、ルースの健康状態を調べますが、完全に健康体である事が分かります。なんと彼女には虫歯の1本すら無かったのです。更には、父親から良く教育を受けていた彼女は、同じ年ごろ並かそれ以上の会話能力を見せました。

何年か前オレゴンにやってきた時、フランクは無一文であり、そのままホームレスとなって娘を街角の悪い環境にさらすより、世の中から外れて森林での引き込もり生活を選んだのだとの事。

それ以来彼らは、ほぼ誰からも気づかれる事なく、森のなかでひっそりと生活をつづけていたのです。

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実話系スパイドラマ:映画「The Catcher Was a Spy」の評価とは?

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • The Catcher Was a Spy
    • ザ・キャッチャー・ワズ・ア・スパイ
  • ジャンル:
    • 実話 / ドラマ
  • 制作:
  • 日本公開:
    • 未定

あのアントマンが、謎のメジャーリーガー:M・Bになる!?

第二次世界大戦前に活躍したメジャーリーガー、モー・バーグ(M・B)は、少なくとも1つの都市伝説としては名を残した人と言えるでしょう。

彼は、今から70年以上も前の人。最近のカリスマ〇〇〇な人の様に、SNSで自分の表も裏も全部発信する事は出来ませんでした。

むしろ彼は、謎の部分を残した事によって、永遠に人々の話題に上り続けるレジェンドになった、と言えそう。ネットどころかテレビすら無かった時代を生きたバーグには、数々の逸話が残されています。

アスリートとしてだけでなく、学歴その他の実務能力も一般人を完全に凌駕していたと言う、モー・バーグという人。そんな彼を、アントマンことポール・ラッドが演じ、世界を悪の枢軸国から救うため暗躍したスパイの姿を描きだすと言うのが、今回ご紹介する映画『The Catcher Was a Spy』です。

野球界で最も頭が良い、と呼ばれたこの男のストーリー。一体、どんな評価が与えられているのでしょうか。 【続きを読む】 “実話系スパイドラマ:映画「The Catcher Was a Spy」の評価とは?”

2018年夏に出てくる話題のファミリー系コメディー映画3作品

夏の映画は世相を映す!?

2018年も、ハリウッドにとって最大の書き入れ時、ブロックバスターシーズンがやって来ました。毎年、この夏の時期には、超大型作品が多数用意され世界中の話題をかっさらいます。

そこには、巨額のドル紙幣の臭いがプンプン。

まぁおそらく、その時代ごとのムードというか雰囲気が、ある程度そういった作品群にも影響を与えていると思えます。なので、夏の休暇シーズンに出てくる映画を分析すれば、その年終盤にかけての米国経済だって占える、かも知れません。

さて、そんな金の話は横に置いておくとして、夏休みに封切られる作品群の中には、何かと嫌な事の多い今の世相を元気づけるための、コメディー映画も多数リリースされます。

今回は、今年2018年の夏に話題となる事必至のコメディー映画から、あらすじ的なものを3つ程、軽くご紹介する事にいたしましょう。

夏休みの新作コメディ1:『Hotel Transylvania 3: Summer Vacation』

世界中の人を怖がらせるのは、モンスター達の大切なお仕事。そして、人を恐怖のどん底へ陥れるのは、メロドラマで泣かせるよりはるかに難しい作業なのです。

そんな仕事に日々身をすり減らしたモンスター達は、ここトランシルヴァニアに有る、あの「モンスター・ホテル」へとやって来て、ひと時その牙や爪を休めます。

このホテルで、愛すべき怪物達に癒しの休暇を提供する、これまた大切な仕事をし続けてきたのが、我らが吸血鬼ドラキュラ。

何百年この仕事に打ち込んできたか分からない彼ですが、最近になって、ちょっと心に隙間風が吹き始めた様子。そう、彼は気づいてしまったのです、自分はいかに孤独かと言う事に。

そんな父親を気遣い、彼自身にも一時の休暇を取ったらどうか、と娘のメイヴィスは提案します。

かくして、モンスター・ホテルご一行様の、豪華クルーザー上でのバケーションが始まりました。そしてドラキュラは、自分のソウルメイトかもしれない女性と出合ってしまったのです。彼女の名前はエリカ、なんとクルーザーの船長でした。

ひと目見た瞬間から、ドラキュラは彼女の魅力にメロメロです。とは言うものの、エリカには大きな秘密が有りました。彼女は、全モンスターの宿敵であった、あのヴァン・ヘルシングの末裔だったのです。

それに一早く気づいたメイヴィスは、父親と船長の中を何とか引き離そうと、色々画策するのでしたが・・・

– – – – – – – – –

と言うあらすじの映画が、この『Hotel Transylvania 3: Summer Vacation』。

冒頭に出てくる、言葉のアクセントが強すぎてスマホ音声認識が機能しない、とか、ヴァンパイアが日焼けしたらどうなるのだろう、とか、色々辛辣なジョークが込められているのが、この一本の様です。米国公開は7月13日。

  • タイトル:
    • Hotel Transylvania 3: Summer Vacation
    • モンスター・ホテル3
  • ジャンル:
    • コメディ / アニメーション
  • 出演:
    • アダム・サンドラー
    • セレーナ・ゴメス
    • キャスリン・ハーン
    • アンディ・サムバーグ
    • スティーヴ・ブシェミ
    • メル・ブルックス…他
  • 日本公開:
    • 未定

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犯罪ミステリー映画「Terminal」の評価・あらすじ

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Terminal
    • ターミナル(原題)
  • ジャンル:
    • 犯罪、スリラー
  • 制作:
  • 日本公開
    • 未定

マーゴット・ロビー=正体は殺し屋

美しいバラにはトゲが有ります。だから、その魅力に惹かれたからと言ってやたら手を出せば、必ず怪我をする事になるのです。

しかし、クールで危険なバラは、ハードボイルド系映画には古くから欠かせない題材の一つであり、今回紹介する映画「Terminal」にも、危険な香りを漂わせる美しい花が登場します。

舞台のようにスタイライズされ、謀略と殺しのスキーム渦巻くこの映画の世界で、うかつに手をだすとヤバそうな謎のウェイトレスを演じているのが、あのマーゴット・ロビー。どぎつい色彩で飾られたその映像美は、自称プロを名乗る映画ファンの人にも好まれそうな一本でしょう。

色々と物議を生んだフィギュアスケーターから一転、もっと物議を醸しそうな悪い女に変身したマーゴット・ロビー。その評判はどんなものなのでしょうかね? 【続きを読む】 “犯罪ミステリー映画「Terminal」の評価・あらすじ”

映画「タリーと私の秘密の時間(Tully)」の評価とは?

予告編と作品基本情報

家事に燃え尽きるシャーリーズ・セロン

映画というものは、一種の贖(あがな)いで、カタルシス(浄化)でもあります。それ故に、そこで活躍する人物には、並ならぬカリスマ的魅力が備わっていないといけません。

今時の主役級俳優の中では、多くの意味でキレのあるシャーリーズ・セロンは、そんなカリスマの代表格の一人だと言えます。

これまで、東西冷戦の狭間で活躍する女エージェントや、ファンタジーの国の冷たい女王、はたまた連続殺人を犯す娼婦から宇宙飛行士まで、あらゆるシゲキ的役柄を演じてきた彼女は、今やハリウッドを動かすエンジンの一つです。

そんなセロン姉さんが、一番最近に取り組んだ役どころ、それがなんと、「家事に疲れ果てた一人の既婚女性」。そう、今回ご紹介する映画「タリーと私の秘密の時間(Tully)」は、生活にも人生にもくたくたになったシャーリーズ・セロンが見どころの一つになっている、そんな映画のようです。

家族への愛ゆえに、自分自身をすり減らし見失ってしまった女性。しかし、一人の若い乳母が彼女の元にやってきた時から、少しずつ何かが変わり始めると言うのですけど、一体何が起こるんですかね? 【続きを読む】 “映画「タリーと私の秘密の時間(Tully)」の評価とは?”

地政学と科学のロマンス映画「Submergence」の評価とは?

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Submergence
    • サブマージェンス
  • 制作:2018年 会社
  • 日本公開

映画的運命に翻弄される愛:映画「Submergence」

運命とは、実は不確かで、そして残酷なものです。

魂レベルでつながりあえる男女が運命の出会いを果たしても、二人はすぐに引き離され、それぞれ地の果てへ追いやられた挙句、運命が用意した過酷な試練に直面するのです。

そして迎えるクライマックスに、観客は涙を止める事ができません。

・・・

そんな風な映画的ロマンスの典型に、これまで作られてきた各種娯楽作品の大まかな内容を盛り込み、まとめあげたという印象なのが、今回ご紹介する映画「Submergence」です。

ただのラブストーリーで終わらせない、新鮮なアイディアが与えられた映画のようにも思えますが、逆に、ただ甘いムードだけに浸らせてくれないプロットでもある様です。

それを、ジェームズ・マカヴォイとアリシア・ヴィキャンデルという輝くキャストに演じさせたなら、クラシック作にはならなくとも、趣味が合う観客は十分呼び込めるハズ。

そんな読みが、この映画のプロデユーサー達に有ったかどうか分かりませんが、とにかく、大きな物語が展開する作品ではあるようです・・・ 【続きを読む】 “地政学と科学のロマンス映画「Submergence」の評価とは?”

サイコスリラー映画「Unsane」の評価とは?

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Unsane
    • アンセイン
  • 制作:
    • 2018年 Extension 765 / New Regency Pictures / Regency Enterprises
  • 日本公開
    • 未定

スティーブン・ソダーバーグが描く現実と幻覚のはざま:映画「Unsane」

鋭いセンスと才能がある映画製作者の頭脳の中には、イマジネーションとビジネスが上手く同居している事でしょう。

その制作者とは、言うまでもなくあのスティーブン・ソダーバーグその人。彼が、ストーリーだけでなく制作手法にまで拘り抜いて作り上げたサイコスリラーが、今回ご紹介する映画「Unsane」です。

今回、信頼する脚本家チームがひねり出した虚と実の混合物を、監督の持つ映画製作的アイディアを駆使しながら興味深く映像化してくれたのが、この作品。

そのモチーフは、自分が普段、見たり聞いたりしている事や話している相手などの全てが、頭の中に生じているただの幻だったら・・・、という不安感です。

映画的には使い古されたと言えなくもない、そんなテンプレートを、気鋭の映像作家が作品に仕上げたらどれほど刺激的になり得るか。そんな部分が興味の的とも言えそうな映画です。

人は現実から逃避する事を望みながらも、一方では、リアリティから切り離される事を恐れる生き物。その辺を上手くつついてかき混ぜたら、まだまだ一流スリラーのネタになるという事でしょうか。

とにかくここでは、1人の女性に付きまとって離れない恐れを追いかける、という事なのですが、一体何が起きるというのでしょうね・・・ 【続きを読む】 “サイコスリラー映画「Unsane」の評価とは?”

1976 ハイジャック機奪還作戦を描く:映画「7 Days in Entebbe」の評価・あらすじ

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • 7 Days in Entebbe
    • 7 デイズ・イン・エンテベ
  • 制作:
    • 2018年 Participant Media / Pellikola / Working Title Films
  • 日本公開
    • 未定

現代史に残るテロ事件を再び描く、映画「7 Days in Entebbe」

一つの出来事も、歴史の本に載る1項目になってしまうと、その現場で本当に何が起きたかなんて知り様がなくなってしまうものです。

実際、その場所に居た人達だって、それぞれの立場や視点により捉え方は様々、だから体験談そのものも一様にはならないのです。

結局、一つの史実についても、何が起きたのかは諸説が分かれる事になりますが、そういった歴史の曖昧さは、クリエーター達にとって美味しいネタの発掘場所となるのでしょう。

ハリウッドの映画業界辺りでも、真実と言う看板と娯楽のための脚色を上手いバランスでまとめ上げた作品は、広い範囲で強い訴求力を持つと同時に、政治的・社会的にも強いメッセージを大衆に伝える事が可能です。

つまりそれは、関係各所からの資金集めにも有利という訳ですね。

さて、イスラエルとパレスチナ間で長く続くいがみ合いの歴史上でも、大きなポイントであるハイジャック事件を、国際的なキャスティングで(再び映画化したというのが、今回ご紹介する「7 Days in Entebbe」です。

既に色々な所で映像作品にされてきたこの事件、21世紀の今になってどのようなストーリーに描かれているのでしょうか。 【続きを読む】 “1976 ハイジャック機奪還作戦を描く:映画「7 Days in Entebbe」の評価・あらすじ”

10代に溢れる青い殺意:映画「Thoroughbreds」の評価とは?

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Thoroughbreds
    • サラブレッズ
  • 制作:
    • 2017年 B Story / Big Indie Pictures / June Pictures
  • 日本公開
    • 未定

10代女子のいけない決意、映画「Thoroughbreds」

純粋というのは、必ずしも正義と同意語ではありません。

純粋な心というものは、冷淡さの原因ともなり、時にとんでもない罪を犯させる理由にもなります。

だから、より純粋に近いと想定される10代の人間が、社会に大きな波風を立てるような大罪を犯す事もあるのは、ある意味で当然な事なのです。

基本的に自分の衝動に正直で、社会からのモラル的な刷り込みがされていない若者達にとっては、周囲の大人からの期待に反するということが行動規範に成り得ます。

そして彼らは、怖いものを知らず、結果も恐れないその行動は極端になりがち。つまり彼らの行いは、比較的簡単に陰惨な暴力に発展してしまうのです。

多くのホラー映画や小説にとって、大人を翻弄する怖い子供が絶好のテーマとなっているのは、その様な事実が裏に有るからかも知れません。

大きな罪を犯しそうな子供達。

もともと彼らには、とても繊細な扱いが求められる上に、もし、その当人達が美人女子高生2人組だったりしたら、一体全体、守ったら良いのか潰したら良いのか、周囲の大人は相当困惑するはずです。

同時に、才能のある一部の大人は、そこに新しいストーリー性を発見する事も有るのでしょう。そしてそれは、映画になります。

若手女優オリヴィア・クックとアニャ・テイラー=ジョイが、そんな風にヤバい女子高生を演じたという映画が、今回ご紹介する「Thoroughbreds」なのですが、これまた独特の美観と辛辣さを盛り込まれた一本らしいのです・・・ 【続きを読む】 “10代に溢れる青い殺意:映画「Thoroughbreds」の評価とは?”

戦争アクション映画「ホース・ソルジャー(12 Strong)」の評価とは?

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • 12 Strong
    • ホース・ソルジャー
  • 制作:
    • 2018年 Lionsgate / Alcon Entertainment / Black Label Media / Jerry Bruckheimer Films

クリス・ヘムズワースが自由主義社会を守る!:映画「ホース・ソルジャー(12 Strong)」

今や、その肉体美だけでなく存在感も含めハリウッド映画産業の牽引役となったクリス・ヘムズワース。その彼が、9.11直後のアフガニスタンで、後に訪れるであろう反撃の大勝利へ道筋をつけた先行部隊のリーダーを演じたというのが、ここでご紹介する映画「ホース・ソルジャー(12 Strong)」です。

彼を含むキャスト達が、当時のアフガンへ実際に派遣された最初のレンジャーとなるのがこの映画。見方によると感動の実話ドラマですが、そこからは愛とか青春とかが旅立つものではなく、むしろ、より直接的な戦争アクションとしてまとめられた一本のようです。

まぁ、今も昔も戦争映画というものは、その国のイデオロギーが刷り込まれやすいものです。だから、(特定の一部の国が作るものを除き)大量の火薬を使って派手な戦闘を描くこのタイプの映画では、兵士達は純粋なヒーローとして描かれるべきなのでしょうね。

この作品は、ハリウッドの大物プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーなどが、あの時期、恐怖と悲しみに包まれていたアメリカに希望を与えた精鋭部隊による、隠された真実のドラマを世に明かす、という一本らしいです。 【続きを読む】 “戦争アクション映画「ホース・ソルジャー(12 Strong)」の評価とは?”

ポーカーゲームより熱いある女性の人生:映画「Molly’s Game」の評価・あらすじ

予告編と作品基本情報

  • タイトル:
    • Molly’s Game
    • モリーズ・ゲーム
  • 制作:
    • 2018年 STX Entertainment / Huayi Brothers Pictures / The Mark Gordon Company…他

人生はゲーム

人生は、複雑な人間社会を舞台にして繰り広げられる、壮大なゲームです。

そのゲームのゴールをどこに設定するかは、参加者の趣向によってかなりな自由度が与えられていて、たとえば、FX投資で資産を数億円まで膨らます事がゴールである人もいれば、オリンピックで金メダルを取る事が人生のゴールである人もいます。

また、このゲームで勝つには、自分自身の特性や性格が、どのプレイ内容に適しているかを早く見極める事も大切です。夢は必ずかなうと言いますが、人生の時間が限られているのも事実ですから、生きている内にゴールできなかったら意味がありません。

どちらにしても、これがゲームである以上、そのつもりで取り組まない限りは、自分の人生を上手く生きてゆく事は不可能ですし、そう考えると、元からゲームをプレイして勝利するセンスや才能のある人は、人生の舞台でも成功しやすいという事になります。

たとえば、一度は、スキー選手としてオリンピック(Olympic Games)代表候補にまで上り詰め、その後、賭博ビジネスも成功させたモリー・ブルームという美しい女性なども、ある意味、人生ゲームの勝利者と呼べるのかもしれませんね。

まぁ、彼女の場合は、ゲームのルールは完璧にこなしましたが、実社会のルールをちょっと読み間違えたようで、最終的には捜査当局のお世話になってしまいました。

とにかく、実在するその女性をジェシカ・チャステインが演じ、まるで彼女のスキー競技のように高速で刺激的なセリフを観客にたたきつけるというのが、今回ご紹介する映画「モリーズ・ゲーム(Molly’s Game)」です。 【続きを読む】 “ポーカーゲームより熱いある女性の人生:映画「Molly’s Game」の評価・あらすじ”