映画「シークレット・アイズ(Secret in Their Eyes)」の前評判

The photo by David Shankbone(Attribution 3.0 Unported))

写真:キウェテル・イジョフォージェス(ジュリア・ロバーツ)が、13年ぶりに再会した元同僚のレイ(キウェテル・イジョフォー)は、重ねた年齢を通して見ても、相変わらず誠実な正義感でした。

彼が、突然ジェスの前に姿を見せた理由、それは、13年前のあの事件を解決する糸口を、とうとう見つけたという事だったんです。

13年前、9.11直後で、アメリカ世論も政治も殺気立っていたあの時期、ロサンゼルスで一つの惨殺事件が起きました。そして、その頃捜査官であった二人にとってもっと残酷だったのは、その被害者が、あろう事かジェス本人の娘だったという事。

悲痛な思いの中、二人はマージン(ジョー・コール)という名の容疑者を割り出し逮捕します。そして、連邦地区検事であったクレア(ニコール・キッドマン)と共に、その男を裁判に送ろうとしました。所が、そこへ突然介入してきた特捜捜査官モレールズ(アルフレッド・モリーナ)は、その権限で容疑者を釈放してしまいます。

なぜ?、実は、国内の潜伏テロリスト操作のために、連邦捜査局へ重要な情報を提供したとして、マージンには特権が与えられていたんです・・・。

しかし今、レイの執念は、完全に姿をくらましたはずのマージンを、とうとう見つけ出したんです。彼は、元の3人チームで、今度こそこの男を捕まえるんだ、とジェスを強く促すのですが・・・。

と言うのが、オスカー受賞のアルゼンチン製スリラー「瞳の奥の秘密」をリメイクしたという、この映画「シークレット・アイズ(Secret in Their Eyes)」で起こる事の大枠だそうです。

テロばかりでなく、理解しがたい程に残酷で陰湿な事件ばかりが起きて、ほぼ、そういった力で支配されてしまっている、と思えさえするのが今の地球ですよね、、、。

そんな事件に巻き込まれた人は、多くを奪われ、人生の時も凍り付いてしまう。

現実的に言って、誰にも起こりうる事件は、観客の共感を買う要素としても、良い映画的題材なのですね。

さて、かちっとした配役を得て、今年のホリデーシーズンを前に公開された本作ですが、「2009年にアカデミー外国映画賞を受賞した、痛々しくも緊張にあふれたアルゼンチン作品を、アメリカ製品に作り変えたという本作は、しかし、その翻訳過程において、多くの要素を失ってしまった、おんぼろなコピー作品だろう。これは、国家の安全保障と個人の受ける悲劇を盛り込んだ、サスペンスに満ちた政治問題ものとして成り立とうと望んだようだが、代わりに出来たこれは、傷や復讐を扱うたるんだ推理劇であり、ここでのベテラン俳優達を満たすようなものではないのだ。(startribune)」

まぁね、、、こう言った悲劇を扱う映画は、今どきいろいろ配慮する部分も有って、しかも娯楽作品としてまとめ上げるのは、結構大変だろうと思いますよ、ぇぇ^^。

「フアン・ホセ・カンパネラによる、人目を強く引き付けるとはいえ、過大評価された部分もあるかもしれない原作は、ビリー・レイの手によって、賢く刷新されたと言って良いだろう。ここでの有名俳優達や、刺激的な(話上の)捻りは、映画として見る者を離さない力になっているはずだ。これは、駆け出しの映画会社だけに許される、有名俳優をそこそこの予算で使って製作する映画として、悪くない一例に仕上がっている。(Hollywood Reporter)」

なんか、たしか、日本でも司法取引を合法化すべき、という議論もあるんですよね。安めの刑事ドラマなんかで、内通者に一杯酒を飲ませて、組織犯罪の情報を掴む、なんて場面がたまに出てきますが、あれも言ってみれば、ウラ司法取引みたいなもんなのかなぁ。

メディアでは、虚偽の告発で誰かを嵌める可能性、なんてのは言われていますが、それよりも、凶悪犯罪者が合法的に罰を逃れる道を作る、というのがもっと怖い部分ではあります。

安全保障も通商も情報管理も、たしかにしっかりした法整備は必要とは思いますが、その後、本来の目的のために運用される事のほうが、もっと大切ですよね。

下手をすると、最初に起きた悲劇が倍増されて、いつかの未来に別の悲劇の原因になったりするかもしれませんよ。

それも、痛ましくて、辛い話ですねぇ・・・。

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ズレ太

Author: ズレ太

いろんな事がズレまくってるズレ太です。 でも、意外とまじめですよっ! (記事の中で引用している映画批評は、米国の電子版メディアから抽出しての大意翻訳です。)

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