SF映画「Passengers(2016年)」について

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スペースぼっち、には耐えらないっ、、、どうしよう?

あなたに彼氏・彼女が出来ないのは、相手を選び過ぎているからです。

年齢や人種を問わなければ、この惑星上には70億人も人間が居る訳で、いわば恋の相手は選び放題。そんな状況が、逆にあなたの目をくぐもらせているんですね。

まぁ、小説とか映画の中だと必ず運命の相手が設定されていて、大恋愛に発展するのですが、そんな事を見聞きし過ぎているために、変な欲が出てしまうのかもしれません。

今回、この映画「Passengers」の中で、その遠大なる運命を背負わされたのは、一人の機械技術者ジム・プレストン(クリス・プラット)さんです。彼が居るのは巨大宇宙船「アバロン」の船内。つい昨日まで、人工冬眠ポッドの中で深い眠りについていました。

「アバロン」は、5000人の乗客を彼方の惑星「ホームステッド2」へと運ぶ移民船。120年に及ぶ航行期間のあいだ、人々はポッドの中で休眠状態に置かれて寿命を延長されています

でも、ジムは、目覚めさせられた直後に重大な点に気が付きました。なんと、意識を取り戻したのは彼のみ、他の乗客やクルーは未だに深い眠りの中なのです。そう、宇宙船のシステムに何かトラブルが発生して、ジムだけが予定より90年も早く覚醒してしまったのです。

とは言え、この船の中には生きて行くための環境は整っていて、食料も酒も食い放題・飲み放題。足らないのは、彼の気持ちに応えてくれる人間のパートナーのみ。

しばらく、自堕落に過ごしていたジムですが、冬眠する人々を観察するうち一人の女性に視線を奪われます。彼女は、ニューヨーク出身の作家、オーロラ・レイン(ジェニファー・ローレンス)さん。

その姿を見るうちに、孤独なジムは彼女の人口冬眠を解除したい衝動を抑えきれなくなってしまいます。そしてとうとう、オーロラを覚醒してしまうジム。

今、巨大で快適な宇宙船の中にそれぞれ魅力的な男女が2人だけ。そこに恋愛が生まれない訳もございません。お約束通りに関係を深めるジムとオーロラ。

いつまでも続いて欲しいこの状態、なのですが、これまたお約束通り、「アバロン」のシステム深くに進行する重大なトラブルが顕在化するのに、さほどの時間も必要ありませんでした。

はたして、ジムとオーロラの運命はいかに、2人の恋愛はこの危機を乗り越え、人口冬眠を再起動し、90年先にある新天地で幸せを掴めるのでしょうか・・・

SciFi + ロマンチック系の宇宙のアドベンチャー、、、!?

季節が季節ですから、ドラマや映画にはロマンスの要素が必須ではあります。そして大恋愛には必ず危機的状況も必要。

宇宙の中で取り残された2人の男女というのは、まさにうってつけの設定で、トランプノミクスへの期待感も半端ない2016年のクリスマスには、最高のエンターテイメントになるはずですよね。

とは言え、諸々の批評からは、ロマンスの甘さが滲み出るという事でもないようです。

「お約束通りの設定の中、ジェニファー・ローレンスとクリス・プラットが運命つけられた素敵な2人を演じたとしても、さほどの事にはならない。『宇宙のタイタニック』に『眠れる森の美女』を調味料として加え、『ゼロ・グラビティ』も混ぜ合わせた客寄せ娯楽として考えられた本作には、本来スリリングな『もし〜だったら?』というアイディアが有ったはずだ。だから、もうちょっと小奇麗さを抑えつつ教科書通りにはしない演出で描いたなら、このストーリーはもっと活かされたし、すくなくとも心に訴えるものと成り得たはずだ。」(Hollywood Reporter)」

、あるいは、

「これは超がっかりものである。随所に素晴らしい特殊効果を盛り込み制作されたのが、この映画『Passengers』である。しかしながら脚本が、最近の業界の流行通り、これを素直に受け入れる観客層だけを標的にして、お約束通りの形式には真実味さえも欠けている。これは、その上に出来上がった一作なのである。同じように白けさせた『プロメテウス』を執筆したジョン・スペイツの脚本を、モルテン・ティルドゥムが演出して作られたこの映画には、突っ込みどころが満載だ。その問題点の一つは、話の展開が根本的に単調かつ繰り返しである事で、それがさらに、平凡な会話と定型通りの事象により台無しにされてゆくのだ。(Boston Herald)」

普通に考えても、こういうシチュエーションで自分の他に誰かの目を覚まさせる事ができたら、好みの女性とかではなく、宇宙船に詳しいクルーを覚醒しますよね。

それでシステムを修復して、また休眠状態に戻ればすべてOKです。

ただ、それではSFアドベンチャーになりません。そして、このストーリーにも、ロマンスだけでないアクション要素も入っているらしいんですけど、どうなんでしょう?

「これが英語圏での最初の映画となる、ノルウェー人監督のモルテン・ティルドゥムは、感情に伝わる映画作りの方法を心得てはいるようだ、とはいえ、それが得意という訳でもないのだろう。強烈なビジュアル設定と高品位のCGを駆使していつつも、この監督は、驚愕と脅威のど真ん中に放り込まれた、という(SF的な)感覚を生み出しきれずにいる。(Hollywood Reporter)」

あまりデカ過ぎず、見やすくて受け流しやすいSF映画という企画も、ありと言えばありです。ですので、辛辣さやハードコアSFの重さを求めて見てはいけないのが、この映画のようなホリデーシーズン向けのロマンチック作なのだろうとも思います。

そんな、宇宙の恋愛ものは、

「クリス・プラットとジェニファー・ローレンスのコンビは良いし、ローレンス・フィッシュバーンの存在感も強い。だが、この映画のクレジットや、アンディ・ガルシアの姿がちょっとしか映らないのを見るにつけ、公開直前の手直しでかなりカットされたのだろう、と勘繰らせてしまうのがこの一作だ。(Boston Herald)」

、などと評されてもいます。

さて、どんな事でも、価値があるのは手に入れにくいモノなんです。逆を言うと、それを見つけたり選んだりするときの苦労にこそ、ホントの価値があるってもんです。

例え、選択する権利の全部が自分の側にあって、それを行使して理想の何かを手に入れたとしても、やっぱり別のところで別のモノを失っているはず、それが運命の仕組みです。そういうトレードオフが組み込まれていないと、どんな恋愛ドラマだって退屈なだけでしょう。

だから、逆に言えば、理想の相手だけをひたすら探し続けるのも問題です。若干の難が有るくらいが、人間関係としてはベストなんです。

完璧な恋を求めて遠大な旅に出るのは、この映画「Passengers」を見た後の妄想の中だけにしておいた方が良いのかもしれませんね。

ではまたっw!

参照元
Hollywood Reporter
Boston Herald

ズレ太

Author: ズレ太

いろんな事がズレまくってるズレ太です。 でも、意外とまじめですよっ! (記事の中で引用している映画批評は、米国の電子版メディアから抽出しての大意翻訳です。)

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