映画「メン・イン・キャット(Nine Lives)」:ケヴィン・スペイシーが猫の常識すべてを覆す!?

〔マニア必見、本当の猫の生活〕

仏教の思想によると、魂は死んだり生まれ変わったりを繰り返して、存在を高めてゆくんだそうです。とは言え、僕ズレ太みたいに、格も徳もない魂は、来世では良くても4本足動物になるくらいですね。

そう、どうせなら猫がいいですにゃ。

まぁ、この世で相当上手くやってる人でも、突如、猫にされるという事も有り得ます。この映画「メン・イン・キャット(Nine Lives)」の主役、トム・ブランド(ケヴィン・スペイシー)のケースがそれ。彼は、ニューヨークに全米一高い自社ビルを持つ不動産会社の社長です。

そんな彼、今日、ちょっとした失敗をしでかしました。会議に夢中になっているうちに、愛娘レベッカ(マリーナ・ワイズマン)の誕生パーティーが有るのを忘れていたのです。クルマを爆走させて帰宅する彼。電話で妻のララ(ジェニファー・ガーナー)には、遅れるなら埋め合わせに飛び切りのギフトを用意しないとだめ、なんて言われています。

どうしたもんだろう?、そんな彼の目に飛び込んできたのが、ちょっと古くて寂れた感じのペットショップ。そう、ここで猫でも買って帰れば娘は機嫌を損ねることも無いだろう、って訳。

中に入ると、やや不気味な風体の主人、フェリックス・パーキンズ(クリストファー・ウォーケン)が出迎えます。猫を一匹くれ、と頼むもうとしたトムの前に、とある一匹が躍り出ました。なるほどこれが良いという訳で、そそくさと料金を支払い家路を急ぐ彼。

何とか娘のパーティーを乗り切ったトムですが、翌朝、とんでも無い状態で目覚めます。なんと、自分自身が昨夜買ってきた猫そのものになってるんです。というか、人間の彼は意識不明の昏睡状態、だけど、今の肉体は小さな猫に移り変わっている。

一体、なんでこんな事になったのか、例のペットショップオーナーは何か知っているようでもありますが、とにかく家族にペットが自分である事を知らせないとっ!、て訳で、およそ猫がやりそうもない行動をして人間振りをアピールしはじめるトム。

果たして、家族は彼が父親である事を分かってくれるんでしょうか?、彼と家族、そして彼の会社の運命やいかに・・・

〔軽いノリのペットコメディー〕

おそらく、日本国中に(飼い主いわく)お話しするペットが居ます。犬も猫も、成体になると小学生くらいの知能があるとも聞きますから、彼らが声色で飼い主にアピールしようと努力するうち、そんなワザを身に着けたのかもしれません。

同時に、ペットとお話ししたいという動物好きの人々のファンタジーが、いろんな業界で取り上げられているのも事実です。

「映画ファンのみなさん、あまりにも多くの不出来な映画の中へエキセントリックな魅力を注入し続けるクリストファー・ウォーケンの映画は、心して見る様にしていただきたい。彼は、人生を取り戻そうとあがく人物像を明瞭に描き出すためのマジックパワーを発揮するからだ。バリー・ソネンフェルド監督のネコ映画、‘Nine Lives’での彼は、横柄な不動産デベロッパーを猫の身に貶めて見せる。そして、多くのアメリカ人は同じような魔法を使いたいと願うかもしれない、とは言え、それが実現する見込みは、彼らがこの作品を楽しむという可能性より少し低い程度だろう。(The Hollywood Reporter)」

動物映画が、ある程度の収益を上げるのに最適だという事は、もふもふ毛皮の4本足動物が、いかにヒトに可愛くアピールしているかを表してもいます。

映画であれば、彼らがお話をしたり、とてもキュートな振舞で観客を魅了です。

「実際、セレブ俳優が声を務める、キュート&珍妙で人間的な所を持つペット主役のコメディーよりも、鑑賞するのが過酷な映画を考えつくには、そうとう追い詰められなければならないだろう。この新作映画‘Nine Lives’は、お話をする動物のコメディーという訳ではない、これは、お話をする動物なら何でも愉快になる、という妄想の下であがく人達により作られた映画である。はっきりいって、彼らの考えは間違いなのだ。(Chicago Tribune)」

まぁ、殆どが猫の姿で登場する主役の人にとっては、これが楽な仕事という事になるんでしょうかね?、ふむむ。

「猫の奇妙な振舞をCGで描写したという事は、ソネンフェルドとスタッフ達が、ネットで猫動画をあさる人々は生の猫がする行動に魅了されているのだと言う事を、理解しきっていないことを意味するだろう。作品の中で一連のYouTube動画を見せられる事も、ここでの作り物のストーリーはいらないとすれば、同様なものを自宅で無料で見られるという事を、ただ観客達に再認識させるだけだろう。(The Hollywood Reporter)」

映画製作者としては、猫の愉快な振舞を描くのにCGを使わないというのには、かなり抵抗を感じるはずですよね。少なくとも、子供の観客層を笑わす事は十分に可能です。

「もし、ロドニー・デンジャーフィールドが猫の声を担当していたら、この作品も極少量ながら愉快さが増しただろうと想像をすることは可能だ。実際の所、ここに見られる猫の印象には、主演のケヴィン・スペイシーが起こした消化不良が反映されていると思える。しかし、くせの有る即興が業界に知れ渡るスペイシーであれば、眠っている間に一つの脚色だってやってのけそうでもある。つまり、この収入目的のさえない駄作によって落ち込まされたのは、彼の方であり、他のメンバーもまた同様だろう。(Chicago Tribune)」

今、日本は空前のネコブーム。その経済効果は「ネコノミクス」などとも言われる程です。

そんなご時世には、このお話するネコ映画も、アメリカより日本で受け入れられるはず。しかし、「ナインライブス」という題名は、猫好きのOLさん達にはアピールしません。

どんな邦題になるのか、興味ありますにゃ。

参照元
The Hollywood Reporter
Chicago Tribune

ズレ太

Author: ズレ太

いろんな事がズレまくってるズレ太です。 でも、意外とまじめですよっ! (記事の中で引用している映画批評は、米国の電子版メディアから抽出しての大意翻訳です。)

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