映画「マネーモンスター(Money Monster)」の前評判

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〔お金が天下を回らなくなったのは、誰のせい?〕

日本に「自己責任」という言葉がやって来てから、何年くらいたったでしょう。20年くらい?。

まぁ、「自己責任」で行う最たるものの代表は、株式などの証券投資です。儲けても自己、損しても自己の責任。とは言え、誰しも自分がかぶった損の責任だけは、誰か別の人に擦り付けたくなるものなんです。

この映画「マネーモンスター(Money Monster)」の中で大騒動を起こしてしまう、ニューヨーク在住の青年、カイル・バドウェル(ジャック・オコンネル)さんも、そんな気分だったんでしょうねぇ。彼は、テレビの人気投資番組「Money Monster」で、ホストのリー・ゲイツ(ジョージ・クルーニー)さんが推していた、IBISクリア・キャピタルというファンドに投資して、大損しちゃったんだそう。

まぁ、コンピューターの投資アルゴリズムが大ミスを犯したらしいので、ゲイツさんにしても想定外だったでしょうね。でも、カイルにはそんなこと関係ない事。という訳で、番組の準備中にスタジオへ侵入したカイルさん。銃とか爆弾とかを振り回してゲイツさんを人質にしちゃいました。

そんな現場を、副調整室で見守ることになったのが、敏腕番組プロデューサーのパティー・フェン(ジュリア・ロバーツ)さんです。彼女は、インカムを通じてゲイツさんに指示を送り続け、なんとか事態が最悪になることは避け続けています。

でも、この状況が進展する内に、ウォール街界隈の裏事情が見え隠れしてきたようで。NY市警もそれが無視できないと判断したみたいなんですよね。

はたして、ゲイツさんの運命、証券取引業界の運命やいかに・・・。

〔信憑性は100%ではないものの・・・〕

まぁ、本来、将来性がある事業や応援したい会社にお金を出資するのが、株式市場の役割なんですよね。でも、日本とかアメリカでいくつかのバブルがはじけた後、その辺が訳わかんなくなっちゃってるんだと思います。

その上、最近じゃコンピュータが一日に数万回とかの取引を行う、「高頻度取引」なんてのが出てきて、もう個人レベルじゃぁ太刀打ちなんかできなさそうです。

そんな風に、ゆがんだ資本主義の時代に生まれた映画の1つ、がこの一作だと思いますが、

「この新作映画「Money Monster」のプロットは、説得力が求められるような場面において、しばしば明瞭さを欠く出来になっている。同時に、脚本家チームの能力を監督であるジョディ・フォスターの才能が上回っているとも感じさせ、ここで彼女が描写するものは、どんでもなく魅力に満ちたものなのである。この物語は、ある種の犯罪スリラーであると同時に、ウォール街のエリートが行う悪事への批判でもあるだろう。しかし本質的には、その人生が一瞬のうちにひっくり返る、一人の男を描くものだ。(StarTribune.com)」

、とか、あるいは、、

「ジョディ・フォスターの監督4作目である、この「Money Monster」は、上手くはまった一作と言えるだろう。そして、アラン・ディフィオール、ジム・カウフ、そしてジェイミー・リンデンによって執筆された脚本は、65%が知的で35%はばからしいという作りである。(Chicago Tribune)」

、というような基本的評価があります。緊張感とある程度のリアリティーは、スリラーにとっても大切な要素です。

さて、得をしたいと思う気持ちは悪でもなんでもありませんが、そのリスクに対処する時、人の話を鵜呑みにして行動するのも、これまたリスクが伴います。結局、自分の手に余ることには、手をださないほうが良いんでしょう。

それでも、世の中にあふれかえった貨幣を、わしづかみにしてる連中が居るのもこれまた事実。そんな話をうまく持ちかけられたら、やっぱり手を伸ばしたくなっちゃうんですよね。

さて、そんなうまい話しが呼ぶ悲劇を中心に語るストーリー、それがこの映画ということですが、

「ジョージ・クルーニーは、口先の良くまわる番組ホストから一人のアンチヒーローへ変わる時点で、そのエネルギーも変化させるアプローチを行っている。ジャック・オコンネルは、武器を振り回して脅す単なる犯罪者より、少しだけ上の表現を求められ、それを混沌とした力強さで行っただろう。そして、プロデューサー役のジュリア・ロバーツは、この危機的状況をコントロールしようとする中に、装飾的な流れを与えている。(StarTribune.com)」

、あるいは、

「俳優/制作者/監督として長いキャリアのあるフォスターは、ここでも、不正行為への告発が、市場操作に対する追及を引き起こす様子を用いながら、ストーリーに幾つものヘアピンターンを通過させるという、驚くべき一歩をしるした。(StarTribune.com)」

、そして、

「私は、スリラーがドキュメンタリーのふりをする必要が有るとは思わないのだが、それでも、力強く自信をのぞかせるペースで行う前段階の後、ここでの人質事件は、推進力と真実味の両方を、なんとか保ってみせるよう格闘しているだろう。しかし、そんなことを言っても、本作は完全に失敗するという所には至らない。フォスター監督とともに、ジョージ・クルーニーは求心力を与え続ける。彼には、意義を内包するような商業映画を作る事への、純粋な関心があるようである。そしてここでのフォスター監督による演出も、そのキャリアにおいて、最もスムーズで思慮深いと言えるだろう。(Chicago Tribune)」

、というような批評記事が見られました。お金の損得だけでは映画の脚本が仕上がりませんから、そこへ本来責任を取るべき誰かを設定して、その周りにサスペンスを回転させるというアイディアの一作らしいですね。

そんな風に、おっかない結果にもなりえる投資は、ゼロサム。誰かが得するとき、絶対に誰かが損をしています。世の中のみんなが笑顔になるには、新しい付加価値を生み出す生産活動しかないんです。

でも、、、やっぱし、なかなか良くならない日本の景気が、一番問題なんですね。とは言え、おいしい思いをするために、他の誰かを傷つけるような事しちゃだめですよ。

映画じゃなくて、ニュースのネタになっちゃたら、笑えませんから。。。

参照元
StarTribune.com
Chicago Tribune

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ズレ太

Author: ズレ太

いろんな事がズレまくってるズレ太です。 でも、意外とまじめですよっ! (記事の中で引用している映画批評は、米国の電子版メディアから抽出しての大意翻訳です。)

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