映画「クリミナル 2人の記憶を持つ男(Criminal)」:凶悪なケビン・コスナーを書き換えてみると・・・

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〔ふさわしくない者に頼らねばいけないこの世界〕

ヒトが存在するために一番必要なもの、それは心です。まぁそれも、上手く機能してるものから、ちょっとバランスが怪しいやつまで、色んな種類の心が有るんだと思います。

本当は、ヒト同士心で通じ合える、と思いたいですけどどうなんでしょうね。人間ていう、同じ種類の動物なかでも結構ヤバい人ってのも見受けるので、例え通じ合えたり理解しあえたところで、利害が一致するかはまた別の問題だったりします。

本当にヤバい犯罪者を、なにかの積極的な方法でまともな人にする事は可能か?。例えば、この映画「クリミナル 2人の記憶を持つ男(Criminal)」みたく、外科的にちょっと脳みそをいじったら人格の矯正とか出来るんですかね、、、。あ、まぁ、この物語は、その犯罪者ジェリコ・スチュワート(ケビン・コスナー)さんを救おうとした訳じゃないらしいんですけどね。

実は、ジェリコの脳みそをいじくったのは、CIAのために働くDr.フランクス(トミー・リー・ジョーンズ)。なんでも、人の記憶を外科手術で移植する研究の一人者らしいんです。そして、今回の手術はなんとか成功しちゃったんですね。ちなみに、ジェリコは幼少の頃の事故がもとで、脳に障害が残っていて、人の感情や感覚などを一切共感できないんだそう。

さて、移植されたその記憶とは、ロンドンで諜報活動をしていたCIAエージェント、ビル・ポープ(ライアン・レイノルズ)のもの。この諜報員は、ひょっとしたら世界の危機を救えるかもしれない情報を持ったまま、命を落としてしまったんです。

その情報はこうです。ダッチマン(マイケル・ピット)と呼ばれる天才ハッカーが、アメリカ軍の持つ全兵器の制御を手中に収める方法を見つけたらしく、その技術を使って全世界の国家を破壊しようとする、ヤバい連中もいるらしい、、、と。

CIAロンドン支局長の、クエーカー・ウェルズ(ゲイリー・オールドマン)は焦っています。もし、その想定が正しかったら、テロリストより先に、何としてもダッチマンの手口を奪取しなければならない。そこで、最終手段として上がったのが、例の記憶移植術だった訳です。

それで一応記憶は復元できたとは言え、その情報をCIAが思った通りに活用できるかは別問題です。脳みそいじられたからと言っても、ジェリコは依然としてただの犯罪者。だけれども、家族を愛し幸福を願ったビルの健全な記憶が、ジェリコの行動に影響を与えはじめました。

でもそれが、この事態をさらに複雑・不安定なものにしてしまったんです・・・

〔さほど厚くないプロットに上級な演技を加えて〕

人は、忘れることで救われているんだそうです。辛い経験や苦しい感覚の記憶を全部明記できたら、僕達はまともでいられないという事です。また一方で、人の記憶は主観や好みなどによって偏向されたり塗り替えられたりもしています。

だから、技術的にいじくってある人の記憶を別の人に移植するっていっても、どうなんでしょうね?、思った通りに働くのかな。

まぁ、この映画はそんな細かい事ではなく、記憶が混ざった犯罪者が取るまともな行動の機微とか、あとはアクション&スリルを一杯抱き合わせた娯楽作だそうです。

「この映画“Criminal”は、必要以上に暴力的でありつつも、想定外に引き込むところもいくつか持った作品である。半分はサイエンスフィクションであり、残りの半分はスパイスリラーでもあるこの映画は、そこに相当量みられる非現実味をも感じさせないほど、活発な動きで展開してゆく一本なのだ。(Los Angeles Times)」

どっちにしても、僕ズレ太は、小学校の頃から暗記物が大嫌いでしたから、「記憶」っていうのにあんまり強い関心もなかったりします。多分、その頃の同級生も、僕の事を憶えているの一人もいないんじゃないかなぁ・・・。

「このプロットから明白な通り、本作はよく見かけるB級の素材でできている。しかし、撮影にダナ・ゴンザレス、編集にはダニー・ラフィックというスタッフを起用しつつ、監督を務めたアリエル・ヴロメンは、その面白みが色あせる事はないと考えたようだ。同時に、コスナーも本作をしっかりと握りしめてくれていて、素材の欠点をスタークラスの演技が埋め合わせた、ということになるのだろう。(Los Angeles Times)」

人としてのフィーリングが無い犯罪者ってのも、演じるには面白い素材だったんでしょうね。これが評判よかったら、ケビン・コスナーのお座敷が増えたりするかもしれません。

「ハリウッドは人間の脳をもて遊ぶのが好きである。しかし本作“Criminal”においてその恩恵を受けるのは、そこであらゆる種類の反応を表現して見せたケビン・コスナーであろう。そこに、監督のアリエル・ヴロメンは節度を持ったハイペースのアクション映画を構築してみせ、その中で(犯罪者)ジェリコ・スチュワートを演じるコスナーも楽しませてくれる存在になっている。(The New York Times)」

ちなみに、1955年生まれのコスナーさんは61歳。それでも、なかなかハイテンションのアクションを演じてくれてもいます。そして、この映画に用意された助演クラスの俳優もなかなか贅沢です。

「ゲイリー・オールドマン、トミー・リー・ジョーンズ、ガル・ガドット、そして不可欠ながら地味でもある役どころのライアン・レイノルズなど、ハイレベルな役者の顔ぶれは十分に興味深いのであるが、やはりここは、まともでは無い側の人物を演じながらも常に見る目を引き続ける、ケビン・コスナーの存在が光る。通常は、反モラル的な人間ははまり役ではないコスナーであるが、凶暴性をもった精神に起こる善行への衝動に混乱するというこの男には、効果的な演技をみせている。(Los Angeles Times)」

なんか、予告編を見ると、移植された記憶に動かされて、その元の持主の家族に会いに行くとか、そんなヒューマンタッチを意外に押し出してるみたいでもあります。これって、日本向けのプロモーションではないと思うんですけど。

「脳神経に実験的外科手術をするというプロットは、矛盾点を感じさせるに十分なこともあるだろう。しかし、この途方もないストーリーについて、深くは考えすぎないのが正解である。同時に、さらに途方もなく訪れるこのクライマックスへ、ともに向かうほうが楽しめるはずだ。(The New York Times)」

実際の所、もうじきすると、脳みそが良くなるクスリとかが発明されるかもしれません。事の真偽は不確かだけど、人間てのは脳みその1割とかしか使ってないなんて都市伝説もありますから、そこにスイッチが入ったらどうなっちゃうんでしょうね。皆が脳みそフル稼働したら、天才とボンクラの差も消えてしまうのかなぁ、、、。

この映画は、科学技術の進歩に対する警鐘、て要素は、あんまり感じさせない様な一本ではあります。日本で公開するときも、邦題はほぼほぼ同じでしょうけど、記憶とともに愛もよみがえる、的なプロモーションは効果を上げそうですよね。今の所は、予定がないみたいなんですけど。

まぁ、ゆっくり待ちましょう。それではまたーっ^^。

参照元
Los Angeles Times
The New York Times

ズレ太

Author: ズレ太

いろんな事がズレまくってるズレ太です。 でも、意外とまじめですよっ! (記事の中で引用している映画批評は、米国の電子版メディアから抽出しての大意翻訳です。)

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