映画「ザ・ボーイ~人形少年の館~(The Boy)」の前評判

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〔愛情をそそがれた人形に宿るのは、、、魂〕

大体、人の趣味や愛着に、赤の他人がつべこべ言う義理はない訳でありますが、それだけに、他人の趣向というのは理解しがたい場合も、多々あり得ます。

まぁ、別に理解しきれなくたって、こちらが何かの損害をこうむる、って事でもないんです。

それでも、場合によると変な意味で気になるのが、誰かが見せる人形に対する特別な愛情ではあります。あぁ、これも僕の個人的な印象なので、別に世の中全部に通じるような普遍性が有る、なんて、これっぽちも思ってませんよ^^;。

とにかく、お好きな一部の人々は、お人形さんに名前をつけて日々話しかけたりして、その中にある種の命の存在を、感じていらっしゃるのかも。

もちろん、人形に襲い掛かられたりはしませんよ、普通ね。今、遥々、イングランドの片田舎へとやってきこの映画「ザ・ボーイ~人形少年の館~(The Boy)」の主人公、アメリカ人女性グレタ(ローレン・コーハン)の場合は、その普通ではなかったらしいんですけどね。

実はつい最近、彼女は乱暴者のボーイフレンド、コール(ベン・ロブソン)と縁を切ったばかり。この異国の地で気持ちの整理をつけたいと思っているんですね。しかも、上手い事にこの地で住み込みの仕事が見つかったんです。

グレタが働くことになるのは、ヒールシャー夫妻が住む豪邸。なんでも、ご夫婦が久しぶりのバカンスへ行っている間、家事を受け持ち、息子のブラームスの世話をしてほしいとの事です。

でも、到着してすぐ、この老夫婦に挨拶をしブラームスを紹介されたグレタは、絶句してしまいます。それは、8歳位の男の子と等身大の人形だったのです。

最初は、何かの冗談かと思った彼女ですが、ヒールシャー夫妻はいたって真面目です。そして、ブラームスの世話に関する幾項目ものルールを手渡してきます。それは細かい指示ばかりで、たとえば、食事は忘れずに出しなさいとか言う、日常的な問題から、人形の顔を覆ってはいけないとか、独りぼっちに放っておいてはいけないとか、変な内容までを含みます。

変だ、と言っても仕事ですからね、グレタは一人残された屋敷の中で人形の世話を始めました。でも、なかなか真剣にはなれませんよね。その一方では、日用品を宅配しにやってくる青年、マルコム(ルパート・エバンス)の方へと、彼女の関心は向いてしまっているようです。

でも、そうやって、彼女が大切なルールを一つ破るたびに、彼女自身も何か変な感じを抱き始めます。有り得ない事ですが、人形のブラームスは、グレタが寝かしつけたベッドの中で、そのブランケットをはぐってみせたり、そればかりか、誰の手も借りずに家の中を移動したりするんです。

この人形はひょっとして、命を持っているのかしら、、、そんな異常な事を思い始めたグレタなんですけどねぇ、それは、もっと恐ろしい結末へとつながって行くんです。

〔ホラーファンを喜ばすツイストも用意されてはいるが・・・〕

世には、出かけた先々で工芸品などの人形を必ず購入して帰る、という人も居たりして、それはいつしか巨大なコレクションに成長し、自宅の一室を埋め尽くしている、なんて話になると、その趣味の無い人にとっては少し薄気味悪い印象を感じるでしょう。

まぁ、数が多い場合もそうですが、これには命が宿っているのよ、なんて真顔で言われたらどうでしょう・・・。祟ったりしないのなら、どんな霊魂でも憑依してくれてOK、とも言えますが。

日本にも、怪談で有名な人の持ちネタに、命がある人形の話が有ったりしますが、ホラー的な意味でも鉄板なのが、お人形のあれこれかもしれません。

「不気味な人形と薄気味悪い屋敷が、この映画‟The Boy”の主だった内容である。その時間の多くをサイコロジカルスリラーとして費やしつつ、最後の段でより明確なものに転換するという、少人数が登場するホラーの一作である。(The New York Times)」

確かに、ホラーファンは、相当興味をそそられる設定の話ではありますし、そのための道具も色々と用意されているらしい一作です、

「しかし、これが冒頭に取った方向性を維持しきったら、さらに怖い話になったのではないか、と、あなたは思いを巡らす結果にもなるだろう(The New York Times)」

僕ズレ太としては、きれいなお姉さんが恐ろしい目に遭う、という期待通りの作りであるのも嬉しい点ではあります。とは言え、この映画のレイティングは、さほど厳しくないんですけどね・・・ヘヘヘ。

「監督のウィリアム・ブレント・ベルは、この人形の不穏なクローズアッップを大写しにするなどして、基本的には不気味さの醸成に成功していると言えるだろう。だが同時に彼は、お馴染みのホラー的語り口に、おぼれているような部分も見せる。それらは、PG13に適合するよう慎重に撮られたシャワーシーンや、目が覚めて悪夢だと判明する恐怖の場面とか、突然、大きなノイズで驚かすといった部分である。(Hollywood Reporter)」

あるいは、中心に居る女性については、

「主演のコーハンは、彼女に与えられた中では、納得の行く仕事ぶりを見せている。そして、彼女に託せる隙間はもっと有っただろうし、この映画がいきなり方向を変更したために、グレタの精神が病んでしまったのかどうか、という点への探訪は完了してもいない。それは、びっくりではあるものの同時にしらけさせもするという、他にも多く見られるツイストエンディングの内の一つだ、として終わるのだ。(The New York Times)」

例によって、この「The Boy」も、まだ日本公開の予定は見えません。やるとしたら、ゴールデンウィークか、はたまたお盆休みにかけてか、そんな頃になれば、日本独自の人形怪談も絡めて、良い雰囲気を醸し出せるかもしれません。

その持ち主が与えさえすれば、どんなモノにも命が宿ります。製作者達がそうしたのなら、この映画にも、何か恐ろしい魂が憑依しているかもしれません。

永遠の命を持つ人形、ブラームス。その本当の正体は、いったい何なのでしょうねぇ、、、それに憑いているモノって、なに?

参照元
Hollywood Reporter
The New York Times

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ズレ太

Author: ズレ太

いろんな事がズレまくってるズレ太です。 でも、意外とまじめですよっ! (記事の中で引用している映画批評は、米国の電子版メディアから抽出しての大意翻訳です。)

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