映画「JUKAI−樹海−(The Forest)」:ナタリー・ドーマーといわくつきの森

〔ヤバイ日本のタタリに怯えるナタリー・ドーマーの運命は?〕

300年の昔。巨大噴火から流れ出て、地獄の業火のごとく全てを焼き尽くした溶岩。

いまだにその森には、その痕跡がまるで染みついた呪いのように残されている。青木ヶ原樹海。

人の生きる世界とは、あきらかに違う次元に存在するその薄暗い空間は、同時に、ある種の人間を手招きするように引き入れる、だから見識のある者はこう警鐘をならすのだ、その森にうかつに踏み入ってはいけない・・・。

どうも、管理人のズレ太です^^。

そうです、日本のオカルトマニア、実話怪談マニア、そして全てのホラーファンにとって、最大にして抗しがたい魅力を放つあの森が、とうとうハリウッドホラーの題材となりました。この新作映画「JUKAI−樹海−(The Forest)」です。

ここで、多分うかつにも、この森に足を踏み入れてしまったらしいのが、アメリカ人女性のジェス(ナタリー・ドーマー)。彼女は日本に居住し英語の先生をしています。

実は、ジェスには双子の姉がいて、名前をサラ(ナタリー・ドーマー)といいます。彼女は、アメリカに残り、ロブ(エオイン・マッケン)という男性と結婚しています。そしてどうも、今のように、ジェスと距離を置いた生活の方が、サラにとっては良い感じのようです。

さて、ある時、日本の学校からサラに一報が届きます。ジェスが、アオキガハラという森を訪れて以来、行方不明だというのです。そしてその森は、良くない噂が絶えない場所。

もちろん、サラはすぐに日本へ飛びました。

妹の務める学校へ出向き、同僚や生徒から何か役立つ情報がないか聞き出そうとするサラ。でも、どういう訳か、あやふやな噂くらいしか手に入りません。

だから、彼女は自分の足でその樹海を訪れる事にしたんです。

彼の地へ到着すると、偶然、地域を訪れていた自称旅行ライターでアメリカ人の、エイデン(テイラー・キニー)という男性に出会いました、そこで、青木ヶ原樹海の本当の噂を耳にするサラ。

そこは、人生に悲観した者達が最後に訪れる自殺の森。そして、生けるものを地獄へと引き込もうとする、怨霊が怨霊が徘徊する場所。。。

そんな事を話つつ、もし、サラのストーリーを書かせてくれるなら、明日、地元のガイドを頼んで一緒に樹海に入っても良い、というエイデン。

翌日、紹介された日本人ガイド、ミチ(小澤 征悦)は、しかし、サラは森に入るべきではないと主張します。彼女の不安は、怨霊たちをひきつけるはずだから。

もちろん、サラは樹海へ入る事を主張し、3人は青木ヶ原へと足を踏み入れました、そしてそこで、真新しいテントを発見したのです。ミチの警告も振り払うように、そのテントで夜を過ごそうと言う、サラとエイデン。

でもそれが、二人の想像も及ばない、本当の地獄のような恐怖の始まりでした・・・。

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〔日本最大の魔界を舞台にしたストーリー、気になるその評判は?〕

さまざまな噂が語られる間に、別の要素が付け加えられ盛りつけられ、はたまた言い換えられてゆき、最後は、出所も解らない怖い話となったのが都市伝説です。

青木ヶ原に関するあれこれは、そんな風に語られる中でも最大級、というより、すでに神格化したといっても過言ではない都市伝説。

しかし、そこで毎年、多数の人が自分の人生を終わらせるというのはリアルな訳で、その題材というのは、たとえ低予算の娯楽ホラーでも、それ相応の取り組み方によって敬意を払うべきだし、そしてこれは、それに耐えうる素材でもあると思うんです。

「この超常現象系スリラー映画“The Forest”は、ちょっと面白そうな設定から出発する話である、それは、ゴーストストーリーとして発展し得るものであるが、しかしすぐに、とっちらかったウケねらいへと失速し、恐怖より失笑を買う事が多いという結果になってしまう。(Los Angeles Times)」

おそらく、その国や文化の精神性というのは、死生観とか宗教観、そして怖い言い伝えの中から、一番たくさん拾い上げる事ができるものだと思います。(ラフカディオ・ハーンなんかも、まさに、そこから日本文化にはまりました)

そういう意味で言うと、日本人にとっての青木ヶ原の存在感が、外国人の興味をひいて、すこしでも良く理解されるのは、悪い事ではないですね。

「アメリカ映画を、ちょっとうまく混ぜ込んだJホラーと言えそうな、この映画“The Forest”は、樹木や、場合によっては柳などの見栄えを、この世で最も恐ろしい何かとして描く時でも、やり過ぎは禁物だと理解している人々が生み出した一本だろう。これが初の劇場映画演出なる、ジェイソン・ザダは、例えば、老婆の死霊達がキャンプファイヤーを囲んで見せる場面など、伝統的なゴーストのイメージをつかって、見事に我々をビビらせてくれる。(Boston Herald)」

そして、ホラー、スリラー、SciFiの作品というのは、その世界を好むかどうかによって、良し悪しの評価が真っ二つに分かれる分野でもありますね。

「迫りくる恐怖に押され、サラが、そのモチベーションについてエイデンに詰問する場面などは、お約束の不安感を醸成させてみせる、とは言え、それも長い事続かない。ザダ監督は、演出の手綱をしっかり握って見える、とは言うものの、ホラー描写に関しては大いに教科書通りでもある。それでいて、日本から得た着想を少しばかり使いながらも、改良すべき点をも露呈してまう。(Hollywood Reporter)」

霊山のふもとの聖域、なんていう精神世界の問題を別においても、本来、青木ヶ原樹海は自然環境としても大切な区画であり、中に集落も有ってそこに宿泊施設もあるそうです。

貴重で美しい自然を楽しむべき場所を、暗い心霊スポットに変えてしまったのは、僕達、現代日本人の、俗な好奇心と低レベルのイマジネーションなのかもしれません。

さて、映画世界で言うと、多分、古くはオリジナルの キング・コングから、エクソシスト、そして呪怨にリングと、劇中スリラーの恐怖に表情をゆがめるのは、美人のお姉さんだというがお約束ですよね。

「貧相に設定されたキャラクターの背景に、戸惑っているように見受けられるナタリー・ドーマーだが、恐怖の描写が求められる段になっても、その演技の引き出しからは、ちょっとした不安というものしかで来ないようだ。(Hollywood Reporter)」

といった評価の一方、

「英国人女性であるドーマーだが、この双子アメリカ人としての2役を、別人物として、非常に上手く演じ分けているだろう。彼女は、映画全体に落ち着きを保ちながら、かつ、新鮮味も与えている。そして、ダークにもコミカルさを出す時には、“己のデーモンと戦う”という意味合いを、そこに滲ませてくるのである。(Boston Herald)」

〔うかつに触れちゃだめすよぉ〜、ホントにコワいんだからぁ〜〕

この一本、どういう訳だか、まだ日本公開の日程が見えません。まさか、DVDダイレクトリリースとか、そんな憂き目もあり得るのでしょうか?(追記: 2016年11月5日に日本公開となりました)

でも、どっちにしても、日本で公開される際のイベントには、あの、J・イナガワ先生が招待される事は、決定的でしょうね。

こんな事を話している声が、今から聞こえるようです、、、

「いやいやいやいやぁ、だめだよぉ〜、あそこはさぁ、うかつに踏み込んじぁ、、、あの森じゃあねぇ、私もいろんな目に遭ったんだぁ〜、こわいなこわいなぁぁぁ」。

〔参照元〕
Boston Herald
Hollywood Reporter
Los Angeles Times

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ズレ太

Author: ズレ太

いろんな事がズレまくってるズレ太です。 でも、意外とまじめですよっ! (記事の中で引用している映画批評は、米国の電子版メディアから抽出しての大意翻訳です。)

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