ホラー映画「Happy Death Day」:ジェシカ・ローテが最後に繰り返す怖い事とは?

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やり直しが効くからって良い事ばかりじゃ・・・

人の好みというものも、それぞれではあります。

ですので、かなり特殊な趣味とも言える‘殺戮系ホラー’の楽しみ方も、これまた十人居れば十通りあるのです。

その中には、誰かの頸動脈に尖ったものを突き刺して、真っ赤な潜血が噴き出る様子がたまらん、といったような、ちょっとヤバい趣味もあり得るのですが、もう一つ娯楽ホラーの楽しみに忘れてはいけないのが、若手女優さんの演技を味わうというもの。

一般的に言っても、ほぼ同じパターンの繰り返しになりがちなB級娯楽ホラーを、最後まで鑑賞する気にさせてくれるのも、ひとえに主演を務める美人女優さんのおかげです。

まぁ、願わくば、いつもの繰り返しパターンを脱却してくれる新鮮なプロットが、その映画にも与えられているならもっと嬉しいでしょう。

そう、例えば、新進女優のジェシカ・ローテが、一つの事を延々と(ひょっとしたら死ぬまで)繰り返す、という、従来のアイディアのリサイクルに少し捻りを加えた映画、「Happy Death Day」なら、色々な層の映画ファンを楽しませてくれるかもしれません。

今回は、2017年ハロウィーン向けに米国でリリースされた、その新作映画のご紹介です。

あらすじ

その朝、彼女を起こしたのは喧しいスマートフォンのアラーム音。

頭の中は頭痛でグラグラ、どうして自分がカーター(イスラエル・ブルサード)の部屋に寝ているのかも記憶にありません。

彼女の名前はツリー(ジェシカ・ローテ)。この寮のある大学内のカーストでは、そこそこなポジションにいる女の子です。

そんなパーティガールですから、飲みすぎの二日酔いなんていうのも、まぁよくある事。荒々しく部屋に飛び込んできたカーターの友人(ファイ・ヴュー)が、ますますその症状も悪くしてくれます。

とは言え、この日も、いつも通りの学校生活を始めたツリー。

それから起きた事と言うと、自室のある寮の周辺で環境保護の署名活動をしている学生に声をかけられたり、遊びでつきあっている男の子とあったり、ルーメイト(ルビー・モディーン)はツリーの誕生日をカップケーキで祝ってくれたり、男女の仲になってしまっている堅物の教授と話をしたり、とまぁ、いつも通りの有り体の一日でした

そして最後には、いつも通りの派手なパーティで締めくくり、、、かと思いきや、この日だけは終わり方が違います。

パーティの雑踏からぬけ、用を足すため一人になった彼女は、この大学のマスコットであるお面をつけた男に突然襲われ、なんとそのまま、ナイフで刺殺されてしまったのです。

でも、奇妙な事になったのは、実はその後の話。

自分の意識が途切れたと思った瞬間、またもやあのスマホのアラームが鳴り出し、二日酔いの頭痛と共に目を開けた彼女が見たのは、今朝と同じカーターの部屋。

全部は夢だったのかしら?

とりあえず起き出して、自分の部屋に戻ろうとするツリーでしたが、そこでもデジャブのように、活動家の署名、あそびの彼氏、ルームメイト、教授などが、まったく記憶通りに彼女の前に表れます。

そして、夜はまたもやパーティ、、、そして、あのマスクの男。

再びナイフで刺殺されたツリーでしたが、やはりその瞬間に目覚ましの音で目を開ける事になりました。どうやら、殺されたあの日が、彼女の上でぐるぐると繰り返しているらしいのです。

それに気が付いた時、ツリーはこう考えました、あの日と違う行動をすれば殺人鬼には合わないはずだ、と。

しかし、その思惑は見事に外れてしまうのでした・・・

キャスト&スタッフ

  • 監督:
    • クリストファー・ランドン
  • 脚本:
    • スコット・ロブデル
  • 制作:
    • ジョン・バルデックチ
    • ジャネット・ブリル
    • アンジェラ・マンカソ
    • ジェイソン・ブラム
    • クーパー・サミュエルソン…他
  • 出演:
    • ジェシカ・ローテ
    • イスラエル・ブルサード
    • ルビー・モディーン
    • ジェイソン・ベイル
    • テニー・イントリアーゴ…他

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美人女子大学生が繰り返し殺される恐怖、気になる評価は?

あるソサエティーの中で、要領の良さだけを売りに上手くやっている鼻持ちならない誰かが、突如、殺人魔の手により血祭りにあげられる様子を観るのも、僕ら小市民がホラー映画を観るサディスティックな(そして言い訳の効く)楽しみの一つです。

それ自体は、品の無い趣味だとは思いますが、同時に、いわゆるB級ホラーにおいては、殺戮の様子や理由の描き方に、ある程度の節度とブラックジョークも大切な要素。そういったセンスと言うか、さじ加減が、ホラー映画の出来を決める大きなポイントです。

ですから、ホラー映画マニアは、映画に関する自分のテイストには、それなりの自負と拘りがあるものでしょう。

そんな意味から本作については、

「スラッシャー映画のクラシックが好きだという人にとってみれば、そういった作品群がいかに交換可能な要素で出来ているか、ご存知の事だと思う。したがって、大学を舞台にしたホラー映画にあらゆるお定まりを流し込んである、この『Happy Death Day』には、実に控えめな創造性しか無いのも納得いただけるだろう。この『Happy Death Day』は、『恋はデジャ・ブ』を流血に浸したものと言う事が出来るが、それほど工夫が効いている訳でもない、とは言え、それを上手くまとめ上げる知恵は感じさせる一本である。まぁ、『パラノーマル・アクティビティ』などを手掛けてきた、ブラムハウスプロダクションの最新作がこの映画である訳で、今回もショックシーンの中に斬新さを求める観客を惹きつけるのだろうと思う。個人的には、この作品は本当に恐ろしいと言いたかったのだが、ただ、機械のように整然としてしまったクライマックスは、そこへサスペンスを提供しきれなていないだろう。(Variety)」

、と言った評価もあれば、他の所では、

「『恋はデジャ・ブ』をティーン向けホラー映画のレンズを通して投射したもの、と言えば、本作『Happy Death Day』を想像しやすいだろう。監督のクリストファー・ランドンと脚本のスコット・ロブデルらは、この発想が要求するものを精密に描ききっただけでなく、そこへ更なるものも盛り込んだと言える。そうして出来上がった作品は、古典的良さと聡明さ、さらにスリルを併せ持つものだ。そして、最も重要なポイントと言うべきなのは、オープニングに表れるユニバーサル映画のロゴから、けっして速度を緩めない、熱狂的とも言えるホラー映画となっている事である。(The Seattle Times)」

、と、かなり推している批評もみられます。

もし、この映画にウィットが有るとすれば、それは、1人の女の子が様々な殺され方をする様子を、プレゼンのように並べて見せて行く、という発想にあるはずです。

でも同時に、一番大切なのは、繰り返し殺される本人の存在感という事にもなりますが、

「主演のジェシカ・ローテは、中身が空っぽのホラープリンセスではない。彼女の表情にはとても表現力があるし、小さなトルネードのようなその感情性は、ここでのストーリーを回転させつづけるに十分だ。この作品のなりが、これまでの映画に色をつけた再構成であったとしても、その全要素は意外な程、適切にそこにあると感じさせるだろう。その創造性は完全でもないと言えるのだが、この映画自体はただの抱き合わせ映画というより、一つに構築された作品と呼べるものとなっている。だから、本作のターゲットとなる観客層は、それを気に入るはずである。(Variety)」

、という風に、娯楽ホラーファンを刺激するような批評が書かれています。

洋の東西を問わず、若手女優の登竜門である娯楽ホラー映画。そんな中でも、色々なシチュエーションで繰り返し殺されるという役は、普通のB級娯楽ホラーのシナリオ以上のものを、演じる人に要求するでしょう。

そこが上手く仕上がるかそうでないかは、作品の運命そのものを決めそうですが、

「『ラ・ラ・ランド』でエマ・ストーンのルームメイトを演じ有名になった、本作の主役ジェシカ・ローテは、自身がいつまでも背景を演じる役者ではいない事を、ここで証明してみせている。彼女はここでの、学校内社会の中心に居るトゲがあり辛辣な人物という役に没頭した演技を見せつつも、少しの精神性と特筆すべきほどの共感を与える、合理的な人間性や行動を盛り込んでいるのだ。(The Seattle Times)」

、と、この新進若手女優さんには、かなり前向きな評価が与えられてもいるようです。

この映画、アメリカ本国では、ハロウィーン前のハイシーズンに公開され、上手く話題に乗る様に設定されたデートムービーであるのも確か。

それでも、‘チープなえげつなさ’を超える映画的作り込みも見せてくれそうな、興味深い一本が、この『Happy Death Day』だと言えそうです。

ホラーは小型でピリッと辛く

CGによる撮影後の映像修正が普及し、どんなモンスターもローコストでリアルに描けるようになってからというもの、アイディアと工夫で市場をこじ開けるような小型映画が現れにくくなったと思います。

そして、ことホラーに関して言うならば、予算や環境が整った状態からは、「死霊のはらわた」のようなエポックメーカーは生まれてこないでしょう。

まぁ、それ程大きな存在にはならないでしょうけれど、ジェシカ・ローテを主演にしたこの映画も、少し予想を超える活躍をしてくれたら、1人のホラーファンとしては心が躍る気がします。

そんな期待のB級ホラー、「Happy Death Day」ですが、現在(2017年10月中旬)、日本公開は未定です。

それではまたっ!

参照元
Variety
The Seattle Times

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ズレ太

Author: ズレ太

いろんな事がズレまくってるズレ太です。 でも、意外とまじめですよっ! (記事の中で引用している映画批評は、米国の電子版メディアから抽出しての大意翻訳です。)

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