全米映画トップ3(2017.9.11):・・・「それ」、は来た・・・

You’ve been waiting for IT!

これまた唐突な話ですが、現代日本人に省エネ行動を取る理由をアンケートすると、節約とか環境意識とかの理由が上がる中、意外に一番多い理由は、「皆がやっているから」、なのだそうです。

周囲が全員やっているなら、多少面倒くさくて大変な事でも、自分も参加した方が安心感があるという感覚との事。

横並び意識ばかり強いのもどんなもの?、などと言う野暮ったい文化批判はさておき、そこに、皆がやるからという雰囲気を上手く醸成できたら、普通ではなかなか起きない大きな変化も生み出せそうではあります。

さて、興行成績での記録樹立を狙った映画が、「今度の新作は皆が観に行くみたいだ」、というムードを大衆の中に創り出すには、強力なPRが大切だと思いますが、それ以上に効き目が有りそうなのは、原作を選ぶという事。

名前とおおよその内容が既に知られていれば、より多くの人が安心して接する事ができるし、結果的にヒットにも繋がります。

つまり、あのスティーブン・キングによる、あの伝説的なベストセラーホラー小説、「イット(IT)」を原作とする映画であれば、YouTubeの予告編映像なんて見ないでも(いや、むしろ見ないようにして)、多くが劇場へ足を運ぶと決めるだろう、という事です。

この週末に初登場となった、その「IT」。公開後3日間、米国内だけの売り上げが1億1、720万ドルという記録的な数字をたたき出し、当然のごとくランキングトップに躍り出ました。

原作が1,100ページにも及ぶという、このストーリーは、1990年にTV用として映像化されて以来のリメイク。27年に一度出没し、街の人々を恐怖に陥れる「邪悪なピエロ」の正体を暴こうとする、7人の少年少女の話です。

皆と一緒に劇場へ足を運んで、アナタも一緒にプカプカ浮かんでみますか?

初登場のキレイなコメディ!?

ハリー・マイヤーズ・シャイヤーは、両親ともに映画制作者であるという、まさに映画界血統証つきの女性です。

そんな彼女が、ついに映画監督としてデビューを果たしたのが、人生の荒い起伏を灰汁(あく)を抜いた軽やかなタッチで描くコメディであるという、この映画「Home Again」。

なんと、初登場の週末に米国内興業ランキングの2位に躍り出ました、が、その売り上げは900万ドルという控えめすぎる数字に留まりました。

掃除なんかしなくてもいつもピカピカの家で、ロマンスとジョークが繰り広げられる非現実的なストーリーは、今回に限ってはあまり機能しなかったようですね。

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皆にとって超わかりやすいアクション映画はどう?

現状で、シニカルなセリフを操らせたら、世界のトップ3には入る、そんな2人のAクラス俳優を揃えて、夏から秋にかけての娯楽アクション需要を捉えたのが、今週のランキング3位に踏みとどまったこの一作、「The Hitman’s Bodyguard」でしょう。

ライアン・レイノルズとサミュエル・L・ジャクソンという、2大スターを起用しつつ、制作予算の方は3,000万ドルに抑えるという器用さも発揮した一本がこれです。

今週の売上額は490万ドルを記録(累積売り上げは6,490万ドル)しました。

ハリウッドビジネスの転換期?

昨今の、熱の無いハリウッド映画市場を見るにつけ、1億ドルの制作予算をVFXアクションものに投じるビジネスモデルは、終焉を迎えつつあるとも感じられますよね。

代わりに、「ダンケルク」のようなリアルを追求する(重い)スタイルが、観客にウケるようになったのか、と言うと、これまたそうでもなさそう。

ホワイトハウス周辺でも色々な事が「炎上」している昨今、米国民も、既存のテンプレートに能天気な肉付けをしたアドベンチャー映画や、モラルと命に関する責任を担保した骨太すぎる作品などに、胸を躍らせたり、感動したりする気分にはなれないのかもしれません。

そんな時こそ、低予算ホラーがチャートを席巻してくれたら、それはそれで歴史になると思うんですけどねぇ。

まぁ、厭な歴史ですけどね・・・。どんなもんでしょうか?

それではまたっ!

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ズレ太

Author: ズレ太

いろんな事がズレまくってるズレ太です。 でも、意外とまじめですよっ! (記事の中で引用している映画批評は、米国の電子版メディアから抽出しての大意翻訳です。)

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