愛娘のためなら違反もするさ:映画「The House」について

普通の夫婦がヤバい仕事に手を!?、21世紀的、大人のドタバタコメディ

「罪を憎んで人を憎まず」、なんて言葉がございます。

表面だけを理解しようとすると、ナンセンスにも聞こえる言い回しですよね。でもまぁ、どんな罪人にも、そうなってしまうには、それなりのちゃんとした理由がある、そこを汲んでやろうじゃないか、という意味なのでしょう。

この映画「The House」で主役となっている、スコット(ウィル・フェレル)とケイト(エイミー・ポーラー)の御夫婦が、ちょっとだけ法律を無視した仕事でお金儲けを始めたのも、実は、愛娘への愛情があるからこそだったのです。

お2人と、その娘さんであるアレックス(ライアン・シンプキンズ)は、郊外にあるフォックスメドーと言う名の閑静な住宅地に住んでいます。

あらすじ

静かで平和(で、ちょっと退屈)なこの街は、毎年、優秀な高校生を1人選出して、大学へ通うための奨学金を出してきました。そしてなんと、今年の優待生にアレックスが選ばれたのです。

もちろん、一家は大喜び、、、だったのですが、ここに予期せぬハプニングが発生しました。

この街の議員であるボブ(ニック・クロール)という人物が、街に豪華なスイミングプールを作るために予算を確保する、と、突然言い出したので、奨学金のための予算枠が消滅しちゃったんですね。

折角、必死にがんばって特待生の権利を勝ち取ったアレックスです、それが、勝手な大人の都合で大学はペケ、なんてことになったら、どれだけ傷つくことでしょう。

もちろん、スコット達は銀行とかに掛け合ったり努力したのですが、今どき、すぐにまとまった金を貸してくれる所なんて、そうそうありません。

そんな時に助け船を出してきたのが、この夫婦の友人であるフランク(ジェイソン・マンツカス)という男性。その彼のアイディアというのは、なんと違法のカジノを勝手に開業しようじゃないか、というぶっ飛んだ話。

まぁね、フランク自身、ギャンブル依存症が原因となって、最近、奥さんが逃げちゃったという人なんです。とにかく、このアイディアで盛り上がってしまった3人。なんと、フランクの家を改装して、本当にカジノを開いてしまいます。

突然の、賭博場の出現に、退屈な住宅地の住民たちは大喜び、毎夜のように店は大繁盛となってしまいました。

でも、これって違法ですよ。当局に見つかれば手が後ろに回ります。て言うかスコットとケイト夫妻、アレックスの教育資金のためっていう、当初の目的、忘れていませんか?・・・

キャスト&スタッフ

  • 監督:
    • アンドリュー・ジェイ・コーエン
  • 脚本:
    • アンドリュー・ジェイ・コーエン
    • ブレンダン・オブライエン
  • 制作:
    • ブルース・バーマン
    • リチャード・ブレナー
    • トビー・エメリック
    • ウィル・フェレル
    • アンドリュー・ジェイ・コーエン…他
  • 出演:
    • エイミー・ポーラー
    • ウィル・フェレル
    • ライアン・シンプキンズ
    • ジェイソン・マンツカス
    • ロブ・ハベル…他

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鉄板の上に乗っかるコメディー作は超ナンセンスなお話、気になる評価は?

どんな人にも、特別にお金が必要な瞬間というのはありますから、そんな時(ちゃんとした理由があったとしても)、まったく工面する術がないという世の中のほうが、本来、間違っているのかもしれません。

だから、こういったシナリオの目的というのは、間違った世の中にされた仕打ちに対抗するべく、もっとおかしくてナンセンスな行為を行う人々を見せて、よくない笑いを引き出し、この歪んだ社会を皮肉ろう、という事に有るのじゃないでしょうか。

そして、その「嫌味」を、かなりきつめに描いているのがこの一作のようで、

「あのサタデーナイトライブの、エイミー・ポーラーとウィル・フェレルが主役の夫婦を演じ、「ネイバーズ」や「ウェディング・フィーバー ゲスな男女のハワイ旅行」の脚本家であった、アンドリュー・ジェイ・コーエン(監督&脚本)とブレンダン・オブライエン(脚本)が作った、この新作映画「The House」には、コメディの才能という意味で不足な点は何も無い。それでいて、この異様な形の映画には、真の笑いを誘う要素の方が本当に不足しているのだ。(Los Angeles Times)」

、とか、あるいは、

「ウィル・フェレルとエイミー・ポーラーという主役のペアに、幾多の有能なサポート役を揃えていながら、この映画「The House」は、異臭さえ感じさせるほど安っぽい見栄えで、かつ気落ちさせるような、たちの悪い大災厄だとも言える作品となった。(StarTribune)」

、と言った、辛辣な評価が見られます。

まぁ、辛辣なジョークに辛辣な批評が集まるのは、自明の理でもあるでしょう。だいたい、こんな映画を観た後なら、「俺らも、賭博場やらねーか?」なんて話が盛り上がる連中が、そこそこ現れそうな気がします。

そんな、悪い事の原因にもなりそうな登場人物達の人格については、

「すべての個人は、結局はバカである。という、粗雑なおふざけが込められているのがこの話である。しかし、もし彼らすべてが、低級な“人格交換もの映画”のストーリー中で、40代に変身してしまった12歳の子供達だったとしても、これほど幼稚に、自己中心的に、本当に珍妙に振る舞う事など、有り得ないだろう。(StarTribune)」

とかも、評されておりますね。

最後に、

「ポーラーとフェレルの2人が持つ、本質的な愛嬌と、彼らがスキャンダラスな行いをしてゆく様子を見せる事に、頼り過ぎているというのが本作だろう。そしてそこに、誰かが送れる最大級の拍手は、ざっくりとしていても見やすい編集がなされている、という点で、それによって内容の薄さがマスクされている訳である。(Los Angeles Times)」

、との事です。

金まみれの下世話な世界を、笑い飛ばせるならそれでOK・・・

実際、レッドバンド予告編の後半で、3人が手斧を取り合ってダチョウ倶楽部みたいな事をしているシーンの結末で、ウィル・フェレルが見せる表情には、僕ズレ太も、いけない笑いが噴き出しちゃいました。

冷めた目で見ると、一度は約束した奨学金を、市長だか議員だかが利己主義のために取り消すという事の方に、すべての責任があります。だったら、この夫妻は、裁判所へ行った方がよかったんじゃないでしょうか(行ってるのかな)?

そうすれば、助成金も手に入るだけでなく、違約金、賠償金、もろもろと入って、合法的に楽して儲かったのじゃないかなぁ。

なんと言っても、そっちの方が、訴訟社会なんて呼ばれもするアメリカ的なお話になります。

とは言えそれも、金がからんだ下世話なお話であることには、変わりありませんね^^;。

それではまたっ。

参照元
Los Angeles Times
StarTribune

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ズレ太

Author: ズレ太

いろんな事がズレまくってるズレ太です。 でも、意外とまじめですよっ! (記事の中で引用している映画批評は、米国の電子版メディアから抽出しての大意翻訳です。)

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